広島・床田、20日ロッテ戦で背水先発「次もダメなら、さすがに落ちる」

[ 2019年6月18日 05:30 ]

広島・床田 (撮影・奥 調)
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 広島は18日から本拠地マツダスタジアムでロッテ、オリックスと6連戦。17日の指名練習に参加した床田寛樹投手(24)が1軍生き残りを誓った。前回14日の楽天戦で2回途中7失点KOされ、先発が濃厚な20日のロッテ戦で背水の陣を敷く。交流戦はここまで3勝7敗1分で残り7試合。地の利を生かし、チームとしてもセ・リーグ王者の意地を見せたい。

 午前11時に始まった本拠地での投手指名練習。床田は、大瀬良や九里、山口、アドゥワとともに汗を流した。キャッチボールやダッシュを終えると、室内のブルペンに直行して約30球の投球練習。3日前の悪夢を振り払おうと懸命だった。

 「疲れを取るというか、治療も増やし、いろいろ試しています。アレだけ打たれたことはなかったので、次にちゃんと投げられるかどうか…が大事」

 敵地で先発した14日の楽天戦。立ち上がりからボールが走らず、球団ワーストタイの5本塁打を被弾した。結果、プロ入り最短の2回途中7失点KO。ベンチへ引き揚げる際には、あまりの悔しさと自分へのイラ立ちに涙が止まらなかった。

 「野球で泣いたのは初めて。めちゃくちゃ悔しかった。野手の人にも申し訳ない。自分が情けなかったです」

 なぜ炎上したのか。映像を見直すと、投球フォームの乱れに気付いた。右足の着地から投球までの間合いが早く、上半身だけで突っ立って投げていた。ベテランの石原には「こういう日もある。次にどう生かすか、いろんな人に聞いてみろ」と助言されたと言う。

 苦境脱出への工夫は施している。「股関節周りが硬くなっていると言われた」。もともと硬いタイプ。治療を増やしたのはそのためだ。同時にフォーム修正には遠投を取り入れた。「助走をつけ、強い球で遠距離を投げる練習をやっています」

 前回登板時の球数が42球と少なく、次回先発は中5日で20日のロッテ戦と見られる。左腕にとってはまさに背水の陣。意気込みにも自然に力がこもる。

 「次もダメなら、さすがに落ちると思う。気持ちを切り替えて投げられるかどうか。相手どうこうより、自分の投球をしたいです」

 先発ローテーションを初めて担い、見えない疲労とも戦う左腕。苦しんだ経験はこの先にきっと生きる。試練を乗り越えたい。(江尾 卓也)

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2019年6月18日のニュース