ソフトB開幕5連勝、“大トリ”武田快投 8回途中8K無失点「流れ崩さないように」

[ 2019年4月5日 06:30 ]

パ・リーグ   ソフトバンク3―0オリックス ( 2019年4月4日    京セラD )

勝利投手となり、工藤監督(右)とタッチをかわす武田(撮影・坂田 高浩)
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 ソフトバンク・武田翔太投手(26)が4日のオリックス戦に先発し、7回2/3を投げ5安打無失点の好投で今季初勝利を挙げた。切れのいいボールをコーナーに配し、8三振を奪った。チームは引き分けを挟み、2008年以来11年ぶりの開幕5連勝を飾り、単独首位を守った。

 8年目を迎えても、シーズン初登板は重たい空気に支配される。6人の先発ローテーションで、大トリの登場となった武田は「緊張しましたよ。(開幕から)だいぶ待ちましたから。(立ち上がりは)地に足がついていない感じだった」と振り返った。

 初回は3者凡退に斬ったが、2回は2安打と四球で2死満塁のピンチを招いた。9番・山足を二ゴロに仕留め、そこから乗った。8回途中まで散発の5安打に封じ無失点。115球を投じ、8三振を奪う力投で今季初勝利を手にした。

 言葉とは裏腹に、マウンドでは工夫を凝らす投球を見せた。「カーブの制球が微妙だったので、タイミングを外すこと、(打者に)自分のスイングをさせないように、と思った」。走者がいない場面でもクイックを交え、3回には新外国人のメネセスから空振り三振を奪った。工藤監督は「気持ちに余裕がないとできない。タイミングを外したり冷静だった」と目を細めた。

 入念な準備が、今季1勝目を呼んだ。オープン戦初登板となった3月5日の西武戦では3回8安打6失点。映像を見直すと、左足の開きが早いことに気がついた。「千賀さんと同じように、左足が開かないのが僕のいい時のフォーム」と、修正しながら試合を重ね、開幕に間に合わせた。

 実は左足だけではなく、左手にも改良を加えていた。フォームのバランスを考え、オープン戦中にグラブを変更。650グラムと重量のあるタイプをメーカーに発注した。「結構、重いんですけど、前に使っていたことがあるので」と快投につなげた。

 チームは引き分けを挟み、2008年以来11年ぶりとなる開幕5連勝。2年ぶりのリーグ制覇奪回に向け、好スタートを切った。「みんないい投球をしていたので、流れを崩さないようにしたかった」と武田。連勝でバトンをつなぎ、少しだけ気持ちは軽くなった。

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2019年4月5日のニュース