広島、2カード連続負け越しも野間が奮闘 打率リーグ首位・500

[ 2019年4月5日 05:30 ]

セ・リーグ   広島2―3中日 ( 2019年4月4日    ナゴヤD )

6回1死、野間は中前打を放つ(撮影・椎名 航)
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 広島・野間峻祥外野手(26)が4日の中日戦(ナゴヤドーム)で孤軍奮闘した。攻撃陣が初対戦のロメロに沈黙する中で唯一2安打を放つなど今季初の3安打猛打賞。打率・500とし、堂々リーグトップに躍り出た。打線は9回に粘って猛追したものの、1点届かず2カード連続の負け越し。5日からの阪神3連戦(マツダ)で出直しだ。

 最後まで諦めない。3点を追う9回、先頭・野間が反撃の口火を切った。敵の守護神・鈴木博に対し、この日3安打目となる遊撃内野安打で出塁。鈴木死球の無死一、二塁からバティスタが左翼線へ適時二塁打を放ち、1死後、安部の二ゴロで1点差に詰め寄った。

 「それまでゼロに抑えられていたけど、粘り強く戦ってくれた。最後までいい集中力で攻撃してくれた」

 最後は2死三塁から代打・西川が左飛に倒れて終幕。あと1本が出なかったものの、緒方監督は攻撃陣の粘り腰を称えた。初対戦の左腕・ロメロ攻略に苦しみ、6回まで散発3安打と沈黙した打線。その中で野間の奮闘がキラリと光った。

 まずは初回2死。カウント2―1からの140キロ外寄りスライダーを中前へはじき返すと、1点を追う6回にも1死から快音を響かせた。1ストライクから真ん中高めに入った136キロスライダーを捉えて再び中前へ。一人、気を吐いた。

 「2打席目(三振)はあれだけど、甘いスライダーにしっかり反応できたかな…と」

 事前に確認した映像では、左打者への頭部付近に抜ける球があった。それでも野間は、腰の入った打撃で2度「H」ランプを灯(とも)してみせた。これで開幕からの全6試合で安打を放ち、通算22打数11安打。打率・500は堂々リーグトップだ。

 「まだ2カードしか終わっていない。1打席1打席、いい入り方ができるように食らいついていきたい」

 オープン戦の不振を吹き飛ばす快進撃にも26歳は浮かれない。

 指揮官は、初見で苦戦したロメロについて「手も足も出ない内容じゃなかった。次回は違うアプローチができると思う」と攻略を予告。2カード連続負け越しにも「地元で切り替える」と強調した。背番号37も同意見だ。

 「今日はもう終わった。明日マツダに帰って、いい試合で勝てるように頑張りたい」

 丸が抜けた懸案に、答えを出す勢いの3番・野間。本拠地で巻き返しの一打に期待だ。(江尾 卓也)

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2019年4月5日のニュース