西武・本田圭佑、プロ初勝利 ヒゲ伸ばして“コワモテ投球”

[ 2019年4月5日 05:30 ]

パ・リーグ   西武8―6ロッテ ( 2019年4月4日    メットライフD )

力投する西武・本田(撮影・尾崎 有希)
Photo By スポニチ

 4月4日。「獅子の日」に救世主が現れた。西武・本田圭佑。サッカーの本田圭佑と同姓同名の右腕は、ヒゲを生やした優しげな顔をほころばせた。

 「絶対に結果を残したいと思っていた。ウイニングボールは親にあげたい」。2回までに大量8点の援護。「自分の打たせて取る投球に専念できた」。直球は140キロ台前半だが、カーブ、チェンジアップを織り交ぜ反撃をしのいだ。17年8月27日オリックス戦以来、自身3度目の先発。6回0/3を4失点でプロ初白星を手にした。

 エース多和田と同期のプロ4年目。殻を破れなかった本田の弱点は気持ちの弱さだった。「きっちり投げなきゃ、とか野球も真面目になってしまって…」。顔立ちもスマートで打者に威圧感を与えられない。ならば――。昨秋からもみあげに顎、鼻の下とヒゲを伸ばし始め、ワイルドな男に大変身。さらにメンタルトレーナーの元に足を運び、緊張をほぐすために息を長く吐く呼吸法も学んだ。この日もトレーナーの助言通り「笑顔で投げよう。楽しく」と自身に言い聞かせ腕を振った。

 春季キャンプはA班(1軍)スタートも、2月下旬に2軍落ち。3月になって新球カットボールを磨き2回には鈴木のバットもへし折った。5日に出場選手登録を抹消されるが「1勝できたので2勝、3勝と積み重ねていきたい」。内海、榎田らが不在の先発陣の危機を救い、チームは開幕3連敗からの3連勝で勝率5割に復帰。「楽しめました」。試合後、笑顔の本田にはヒゲがよく似合っていた。 (鈴木 勝巳)

 【本田 圭佑(ほんだ・けいすけ)】

 ☆生まれ&サイズ 1993年(平5)4月24日生まれ、宮城県出身の25歳。1メートル79、80キロ。右投げ右打ち。
 ☆球歴 小3で野球を始め、柳生中では遊撃手として軟式野球部に所属。東北学院で投手に転向して2年春からエースも、3年夏の県大会ベスト8が最高。東北学院大では通算15勝7敗。15年ドラフト6位で入団。
 ☆名前の由来 「(親が)響きと字画を考えてつけてくれた」。サッカーの本田圭佑が由来ではないが、相手がスター選手とあって「名前負けしていて“嫌だな”と思うこともあった」という。
 ☆日本代表 16年11月のU―23W杯では3試合17イニングを投げて防御率0.53の好投。先発した同3日の韓国戦では8回4安打12奪三振で1失点。同6日オーストラリアとの決勝でも2回5奪三振で優勝に貢献。

続きを表示

2019年4月5日のニュース