根尾入団の中日に期待する「ガッツ2世」の誕生

[ 2018年12月13日 09:00 ]

中日・小笠原2軍監督(左)と与田監督
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 巨人入りした丸佳浩外野手(29)の姿と、どこまでも重なった。主砲としてチームを優勝に導いたシーズン後、ファンに惜しまれながらFA移籍。常勝軍団復活の使者として、大型契約で迎え入れられた。06年オフに日本ハムから巨人入りした小笠原道大内野手(当時33)である。

 02〜06年の日本ハム担当、07年の巨人担当として取材して感じたのは、環境が変わっても己のペースを崩さない芯の強さ。入念な準備や猛練習を積み重ね、4年連続30本塁打をマークするなど、移籍初年度からのリーグ3連覇に貢献した。

 現在45歳。現役最後の2年間をプレーした中日で2軍監督に就任し、3シーズン目を終えた。「まだ慣れないです」と苦笑するが、話を聞くほど現役時代の姿とダブる、強い意志に裏打ちされた指導哲学が伝わってきた。

 その最たるものが、考えることの重要性。04年の日米野球で来日した左の大砲デービッド・オルティス内野手(レッドソックス)に通訳なしで「打撃で一番意識していることは何ですか?」と聞きに行ったという。このエピソードを明かしてくれた時、記者が「成長過程の選手は、どんどん先輩やコーチに聞くべきか」と問うと、即座に否定された。

 「ただ聞けばいい、というものではない。考えて考えてから聞くのと、大して考えずに聞くのと。勉強していて問題集の答えを先に見てしまうのが良くないのと同じです」

 安易に答えだけを知っても身に付かない、という意味だろう。04年当時の自身は、既に日本球界を代表する強打者。さらなる進化を日々追求し、模索する中で考えに考えた末、ヒントをもらうべく聞きに行った。

 中日には今秋、ドラフト1位指名で根尾昂内野手(大阪桐蔭)が入団。スーパールーキーの前評判通りの活躍とともに個人的に期待しているのは、他の若手選手が負けじと奮闘する姿だ。決してエリートではない立場から試行錯誤と鍛錬を重ね、2120安打を放った小笠原2軍監督の後を継ぐ者の台頭を楽しみにしたい。(記者コラム・大林 幹雄)

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