中日・与田新監督 バッテリー組んだ阪神・矢野新監督とは「お互いヤジの応酬ですね」

[ 2018年10月16日 05:30 ]

92年4月18日、巨人戦で勝利し、矢野(中央)とタッチを交わす与田(右)
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 中日・与田剛新監督(52)が15日、名古屋市内で就任会見した。中日入団時の監督である星野仙一氏(享年70)の教えを受け継ぎ、11年以来のリーグ優勝を目標に掲げた。球団は6年連続Bクラスからの立て直しには時間がかかると判断。3年の長期契約を結び、新監督の手腕に期待を寄せた。推定年俸は1億円で背番号は未定。

 96年にトレードでロッテへ移籍して以来、23年ぶりの復帰。与田氏は強竜再建の使命を背負う新監督としてプロ野球人生の原点の地に戻ってきた。

 「ドラゴンズに、名古屋に帰ってきたい気持ちが長年あった。感謝の気持ちと不安もあるが、自分の力をすべて出し尽くしたい」

 11年を最後にリーグ優勝から遠ざかり、球団記録を更新する6年連続Bクラスに低迷中。苦しい船出であることは百も承知で来季の目標を「優勝。それだけを目指して戦っていく」と明言した。

 誓ったのは「闘将イズム」の継承だ。今年1月に逝去した星野仙一氏は中日入団時の監督で、楽天にもコーチとして招いてくれた恩師。「星野監督は常々、“選手が最優先、じっくり見ろ”とおっしゃっていた」と振り返り「僕と距離を取りたい選手がいれば逆に近づいていく」と深く向き合うつもりだ。

 17日から始まる秋季練習や宮崎で開催中のフェニックス・リーグも時間の許す限り視察する予定で「自分をどんどんアピールして向かってきてほしい」と呼びかけた。

 セ・リーグは広島に3連覇を許し、巨人、阪神も監督が代わる。特に3歳下の阪神・矢野新監督は中日時代の後輩でバッテリーも組み、「お互いヤジの応酬ですね。僕の弱みをいっぱい知っている。すごく楽しみ」と対決を心待ちにした。

 期待されるのは地域に誇れる、地域が誇れるチームづくり。「勝つことが間違いなく必要。個人の能力を高め、それを組織として戦っていけるチームにしたい」と強い決意を込めた。(徳原 麗奈)

 ◆与田 剛(よだ・つよし)1965年(昭40)12月4日生まれ、福岡県出身の52歳。木更津中央(千葉)から亜大、NTT東京を経て89年ドラフト1位で中日入り。1年目の90年に新人王、最優秀救援投手。96年シーズン途中にトレードでロッテに移籍。その後は日本ハム、阪神に所属し00年に引退。09、13年WBCで侍ジャパン投手コーチを経て、16年から今季まで楽天投手コーチ。右投げ右打ち。

 《星野仙一氏以来18年ぶり》与田氏は89年ドラフト1位で中日入り。プロ生活を中日でスタートした選手が中日監督を務めるのは、12〜13年の高木守道氏以来。投手に限れば96〜01年の星野仙一氏以来18年ぶりになる。

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