大瀬良 勝利呼ぶ127球 8回1失点「一球一球を丁寧に」

[ 2018年9月24日 05:30 ]

セ・リーグ   広島2―1DeNA ( 2018年9月23日    マツダ )

<広・D>8回1失点の好投を見せた大瀬良 (撮影・奥 調)
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 大黒柱が存在感と安定感を存分に示した。広島・大瀬良は8回6安打1失点と好投。16勝目はならなかったが、チームを勝利に導く内容にさわやかな笑顔が戻った。

 「直球の強さが最初から最後まであった。変化球も低めに集めて8回まで行けた」

 4回無死からロペスに先制ソロを許したが、動じなかった。最速150キロ直球を軸にスライダー、カットボールなどで打者のタイミングを微妙にずらして凡打の山を築いた。肉体と頭脳をフル活用した今季最多127球。「初心に立ち返って、何とかチームの勝ちにつながる投球ができた。一安心です」と安堵(あんど)した。

 最近2試合続けて6失点し敗戦投手になっていた。原因を「気持ちを入れすぎて空回りした」と分析。今回は登板前から「しっかり地に足を付けて、どんな状況でも一球一球を丁寧に行く」と決めていた。

 デーゲームでヤクルトが勝ったことは、登板直前のウオーミングアップ中に知った。この日の優勝決定がなくなった中での登板となったが、心は動かなかった。「一応、結果は見ましたが、自分自身ではどうにもならないことですし、結果に左右されて得することは何もない。頭の中で整理してやるだけでした」。目の前の相手に全力で腕を振ることだけを考え、実行した。

 球団史上初のリーグ3連覇は目前。「何とか(マジックが)1まで来たし、応援してその瞬間を待ちたいです」。自力で、チームの総力で決める27年ぶり地元胴上げを、エースは心待ちした。(桜井 克也)

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2018年9月24日のニュース