巨人・岡本「何が何でも」24打席ぶり死球後初安打 執念で先制打呼んだ

[ 2018年9月24日 09:45 ]

セ・リーグ   巨人2―1阪神 ( 2018年9月23日    甲子園 )

<神・巨>6回2死一塁、岡本が左前打を放つ (撮影・大塚 徹) 
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 1ミリ単位の変化が影響を及ぼす。巨人・岡本は右手親指の数ミリの変化で、死球後初の安打につなげた。24打席ぶりの感触だった。

 「何が何でも塁に出たかった。打てていなかったので、イレギュラーでも何でもいい」

 14日のDeNA戦で右手に死球を受け、前日まで親指にテーピングを施していた。打撃グローブの親指部分をハサミで切り、指を出すように加工。1日も休まず強行出場してきた。だが微妙な感覚の違いに手元は狂う。この日は患部の状態が良く、同処置はしなかった。通常の打撃グローブで打席に向かえた。

 待望の瞬間は0―0の6回2死一塁の第3打席だ。死球後21打席無安打に「いつも僕があそこで止めていた。どんな形でもいい」。青柳の136キロ直球を強く引っ張り、左前にはじき返した。一、二塁と好機を広げ、阿部の先制打につなげた。

 死球直後は親指の爪が変色し、試合中に病院に直行。それでも翌日、高橋監督に出場を直訴した。村田ヘッド兼バッテリーコーチからは「出るんだったら打たないとあかん」と厳しく叱咤(しった)激励された。4番の責任。「デッドボールで出塁したのでラッキーだった。痛くない」と決して弱音は吐かなかった。

 同点に追いつかれた直後の8回は四球で出塁。二進後、立岡の中前打で激走し、決勝のホームを踏んだ。指揮官は「一本出たので、また明日から頑張ってくれると思う」と期待する。4位・DeNAが広島に敗れて1ゲーム差をつけ、自力CS進出の可能性も復活。残すは7試合だ。岡本は「一本出れば変わると思う」と言い続けてきた。打率・306、31本塁打、95打点。22歳の4番打者はCS出場と、史上最年少での「3割30本100打点」を目指す。 (神田 佑)

 ▼巨人・立岡(8回に決勝の中前適時打)詰まったけど、良いところに飛んでくれた。こういう場面で打てて、興奮している。

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2018年9月24日のニュース