広島サヨナラM1 代打松山9回アンパ〜ンチ、24日27年ぶり本拠で舞いじゃ〜

[ 2018年9月24日 05:30 ]

セ・リーグ   広島2―1DeNA ( 2018年9月23日    マツダ )

<広・D>9回、サヨナラ打の松山(中央右)に駆け寄る広島ナイン(撮影・大森 寛明)
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 球団史上初のリーグ3連覇を目指す広島は23日、DeNAにサヨナラ勝ちし、優勝マジックを1つ減らして1とした。9回1死二、三塁から代打・松山竜平外野手(33)が右前に決勝打を放った。マジック対象の2位・ヤクルトが中日に勝ったため、この日の胴上げは逃したが、ついに王手。24日、1991年以来27年ぶりとなる本拠地胴上げを成し遂げる。

 33歳のベテランには強い決意があった。

 「絶対に自分で決める」。1―1の9回1死一、三塁で代打を告げられた。一塁走者の堂林が二盗して一塁が空いたが、四球での出塁は頭の隅に置いた。フルカウントからの6球目。「大振りせずにセンター方向を意識した」。内角のスライダーを振り抜くと、打球は前進守備の二塁手の頭上を越えた。サヨナラの歓喜の輪の中で、もみくちゃにされた。今季最多の3万2309人が詰めかけたマツダスタジアムは歓喜の渦に包まれた。

 「最高です!」。お立ち台で絶叫し「ずっと叩かれたので、頭痛いです」と笑った。

 16年9月10日の巨人戦で優勝を決める決勝弾を放った。昨年9月14日のDeNA戦でも先制弾で優勝マジックを1にした。その顔立ちから「アンパンマン」のニックネームを持つ男は一撃必殺の「アンパーンチ」を今季もカウントダウンの最終盤でさく裂させた。

 自慢の打棒は下り坂に差しかかっていた。8月の月間打率は・395と絶好調ながら、9月は同・178。前日も3打数無安打で、一塁守備でも失策を犯すなど精細を欠き、途中交代を命じられた。

 「あまりにも悔しくて…」。試合終了直後にはバットを振り込み、この日は「試合の感覚を取り戻したかった」と実戦を想定した打撃練習を取り入れた。迎打撃コーチ自ら打撃投手を務め、直球とスライダーを交互に投球。狙い球でなくても対応できる柔軟性を意識した。効果は抜群。三嶋との対戦では最初の3球は直球、その後の3球は変化球という配球も苦にせずに決めた。5年ぶりのサヨナラ打は、今季114安打目。自己最多だった昨季の安打数に並んだ。

 ついに王手。24日は負けても、ヤクルトの結果次第で3連覇が決まる。本拠地での連戦もあと5試合残っているが、松山は「明日、絶対勝って優勝を決めます!」と声を張り上げた。緒方監督も「あと一つ勝って、決めましょう」と必勝を誓った。27年ぶりの本拠地胴上げ。09年開場のマツダスタジアムでは初めてだ。熱いカープファンとV3の喜びを分かち合う。 (河合 洋介)

 《24日V条件》広島がDeNAに勝ち優勝へのマジックナンバーを1とした。24日にも3年連続のリーグ制覇となるが、広島がDeNAに勝てば無条件。広島が△の場合はヤクルトが△か●、●の場合でもヤクルトが●なら優勝が決まる。

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