ヤクルト石山30S 金足農出身、昨季0Sから決め球フォークに磨き

[ 2018年9月24日 05:30 ]

セ・リーグ   ヤクルト2―0中日 ( 2018年9月23日    ナゴヤD )

<中・ヤ>節目の30セーブを挙げた石山は、スタンドのヤクルトファンの声援に手を振って応える(撮影・椎名 航)
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 5投手による完封リレーを締めたのはもちろん、この男だ。ヤクルトの石山は最後の打者、代打・福田を149キロ直球で捕邪飛に仕留めた。自身初の30セーブ目。恋女房の井野とハイタッチして少しだけ笑みをこぼした。

 「できたことはうれしい。一人一人を打ち取ろうという意識でやっている」。球団の日本人では05年石井弘(現投手コーチ)以来13年ぶりで4人目の大台。高津(現2軍監督)、五十嵐(現ソフトバンク)とそうそうたるメンバーに加わったが「凄すぎて入りにくいです」と苦笑した。

 プロ6年目。昨季まで通算10セーブだったが、今季途中から守護神を任されると躍進した。決め球はフォークだ。先頭・高橋を空振り三振に仕留めたように、昨秋から磨きをかけた。30セーブの先輩、石井投手コーチも「前はボール球だったけど、ストライクゾーンに決まるようになった。幅が広がった」と成長を認め「信頼できる抑えになってくれた」と目を細めた。

 今夏の甲子園で準優勝した金足農(秋田)出身で穏やかな雰囲気の30歳右腕。過去には威圧感を出すため、ヒゲを生やすように助言をされたこともあるが、堂々たる投げっぷりにもう必要ない。

 広島の優勝を阻止する白星で今季最多タイの貯金3とし、2位確保に前進した。リーグトップのDeNA・山崎とは2差。初のセーブ王も視野に入る石山だが「タイトルよりチームが勝つことが大事。みんながしっかり投げているから、この記録がある」とどこまでも謙虚だった。 (細川 真里)

 《13年ぶり》石山(ヤ)が今季30セーブ目をマーク。ヤクルトでシーズン30S以上は、15年バーネットの41Sを筆頭に6人目(12度目)。日本人では05年石井弘が37Sを挙げて以来13年ぶり4人目(7度目)となった。なお、石山は昨季0S。チームで前年0Sから30Sの大台は04年五十嵐が37S、08年林昌勇(新入団)が33Sを挙げたのに次ぎ3人目。

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