ハム宮西、前人未到の300ホールドへ「こだわり強い」昨オフ残留の裏側も告白

[ 2018年6月22日 11:00 ]

新千歳空港から仙台に移動する宮西(撮影・武田 政樹)
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 2年ぶりのリーグ優勝に向け、貯金9で2位につける日本ハム。ブルペンを支えるのは入団から過去10年連続で50試合以上に登板し、今季も左のセットアッパーでフル回転する宮西尚生投手(33)だ。前人未到の300ホールド、球団への感謝など熱い思いを激白。チームは22日のリーグ戦再開となる楽天戦に向け、北海道から仙台に移動した。 (構成=山田忠範)

 ――チームは交流戦を終えて貯金9で2位。

 「増井さん(現オリックス)や谷元さん(現中日)が抜けてブルペンは若い投手が多くなった。開幕当初はどうなるかと思ったけど、プレッシャーがかかる試合を多く経験できたことで、今は若手も落ち着いて投げていると思う。自分も開幕の頃は6回から9回のどこでも可能性があると思って準備していたけど、今はある程度、“7回ぐらいかな”と思って準備できてます」

 ――ここまで23試合に登板して2勝0敗、防御率1・56、リーグ2位タイの14ホールド。

 「去年は開幕前にWBCがあったけど今年はオフにしっかり準備できた。ウエートも重点的にやって去年より腕回りが3センチぐらい太い。(直球の)球速は140キロ前後で変わらないけど、ボールの質が強くなったのは凄く感じている。去年はヒットにされたコースで、ファウルが取れていたりするので」

 ――今回の交流戦では巨人・阿部、ヤクルト・青木ら左の好打者との対戦もあった。

 「阿部さんも青木さんも、凄くいい場面で対戦できた。緊張もしたけど、どこかで楽しんでいる自分もいた。交流戦ならではの良い経験ができました」

 ――先発で不振だった有原が今月12日から抑えに配置転換された。

 「有原はいつかは先発に戻ってエースとしてチームを引っ張らなければいけない投手。今回はブルペンの人間が何を思うか。いきなり抑えのポジションを取られている。“有原だから仕方ない”ではなくて、みんなが“悔しい”と思わなければいけない。(開幕当初は抑えで8回を任されていた)石川(直)は最近のマウンドで悔しさを前面に出している。あの姿はチームにとってもプラスになる」

 ――巨人・山口鉄が持つ史上最多の273ホールドまで、あと2。

 「シーズン中だから個人的な記録をあまり意識することはないけど、誰よりも上に行きたいという気持ちをもってやってきた。その位置(歴代最多)に近いところまで来られたのは感慨深いです」

 ――その先には前人未到の300ホールドも視野に入ってくる。

 「結果としてそうなったらうれしい。ホールドポイント(現在301)は先発の勝ちを消した試合もある。だからホールドへのこだわりは強い。自分がホールドを挙げれば、チームにも貢献できているということなので」

 ――昨季、チームは5位も自身は入団から10年連続で50試合以上登板を達成し、FA権を行使せずに残留した。

 「シーズンが終わって1週間後ぐらいにFA交渉があった。そこで(交渉役の)吉村GMの第一声が“うちのチームで引退してくれ”だった。若い選手に切り替える時期に、そんな言葉を掛けてくれた。その後も交渉は続けたけど、最後までその言葉は心に残ったし、気持ちよく(契約書に)判を押せました」

 ――2年ぶりのリーグ優勝へ向け、22日からリーグ戦が再開する。

 「ここから勝敗の意味が凄く重くなる。優勝が狙える位置で試合ができることは、若手にも良い経験になる。自分も負けないように、頑張りたいです」

 ≪取材後記≫宮西は「投手コーチ」のようにブルペン全体に気を配る。33歳ながら1軍の投手陣では最年長。発展途上の若手に対し、事あるごとにアドバイスを送る。

 今月15日のヤクルト戦では巨人・山口鉄以来、プロ野球史上2人目となる通算300ホールドポイントを達成。試合後、栗山監督も「感謝しかない。絶対的に信頼してる」と賛辞を惜しまなかった。

 ダミ声の関西弁で外見も取っ付きにくそうな雰囲気だが、報道陣が取材に行けば足を止めて丁寧に対応する。地道にホールドを積み上げる鉄腕左腕が頂点に立つまであと少し。たまにはスポットライトが当たってもいい。 (山田 忠範)

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