広島・永川743日ぶり登板 2回零封「結果が出てよかった」

[ 2018年6月8日 07:52 ]

交流戦   広島4―8日本ハム ( 2018年6月7日    マツダ )

2回無失点と好投した永川(撮影・北條 貴史)
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 左膝手術からの復活を目指す広島・永川勝浩投手(37)が7日、日本ハム戦(マツダ)で743日ぶりに1軍のマウンドを踏んだ。4点を追う8回に3番手で登板し、4番・中田を空振り三振に斬るなど2イニングを鮮やかに零封。試合は4―8で敗れたが、投手最年長のベテランが踏み出した一歩を、ファンは拍手と声援で歓迎した。

 憂色濃い終盤8回。「ピッチャー永川」がアナウンスされると、スタンドから大歓声が沸き起こった。16年5月25日の巨人戦以来、実に743日ぶりの1軍登板。緊張感が漂うマウンドで、37歳の右腕は懸命に腕を振り、達成感をにじませた。

 「2年ぶりに投げた投手に、しかも負けている展開でこれだけの声援をいただき、ありがたかった。結果が出てよかった。とりあえずホッとした」

 進化を示す30球だった。1死二塁を招いた8回、近藤を低めの直球で一ゴロに仕留めると、中田は外角低めのカットボールで三振。9回もレアードをフォークで三振に斬るなど無難に抑えた。最速は147キロ。力づくでねじ伏せた全盛期にない技巧が見て取れた。

 昨年9月28日に左膝を手術。慢性的な痛みで走り込めず、投球に影響が出ていたための決断だった。球団の後押しもあった。懸命にリハビリをこなし、4月22日のウエスタン・リーグ、阪神戦で復帰。147キロを計測した直球と、3者凡退の結果に前進する力を見いだした。

 「1ミリでもうまくならないと感じたり、成長がないと思えば野球をやる意味がない」。2軍戦では9試合で9回を投げ、防御率1・00と安定。「(手術前より)技術的な底辺は上がっている。ここ数年が悪すぎたけど、状態は一番いいと思う」

 その言葉を裏付ける2イニング零封。「力が入りすぎよ」。敗戦には厳しい口調だった緒方監督も、復帰登板を果たしたベテランには口元を緩め、「低めにいいボールが集まっていたので、また次も頑張ってもらいたい」と期待感を示した。

 「投げさせてもらえる場面があるなら、結果を出すのが仕事だと思っている。1試合1試合、1イニングでも2イニングでも抑えていきたい」

 16年目に踏み出した復活への一歩。だが、1軍に戻ることが最終目標ではない。もっと成長できると自分を信じながら、37歳の右腕は明日を見つめる。 (江尾 卓也)

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