広島もったいない逆転負け…新井が延長10回満塁ゲッツー

[ 2016年6月13日 06:10 ]

<楽・広>延長10回1死満塁、新井は三ゴロ併殺打に倒れる

交流戦 広島3-4楽天

(6月12日 コボスタ宮城)
 痛すぎる連敗だ。広島は12日の楽天戦(コボスタ宮城)で今季4度目のサヨナラ負けを喫した。同点の延長10回1死満塁で4番・新井が三ゴロ併殺に倒れ、絶好の勝ち越し機を逃すと、11回には守護神・中崎が藤田に中前サヨナラ打を浴びた。パ・リーグ最下位だった相手に2試合連続の逆転負け。明日14日からは本拠地で交流戦最後の6連戦。何としても勝ち越したい。

 もったいない感が拭えない。3―3の延長10回をわずか5球で零封した中崎が2イニング目に入った11回、5人目の打者を抑えた直後に突然崩れた。途中出場の枡田をカウント1―2と追い込みながら四球。続く代打・後藤には初球を右前打され、最後は同じく途中出場の藤田に1ストライクからの144キロ外角ツーシームを中前へ運ばれた。

 「すみません。しょうがないです…」

 2死からの四球がサヨナラ負けに直結しただけに、守護神は伏し目がちにそう話すのが精いっぱい。何とも後味の悪い結末だが、度重なる拙攻が伏線となったのも事実だ。8回から4イニング連続で得点圏に走者を進めながら、ことごとく1本が出ない。延長10回のそれが、とりわけ重くのしかかった。

 楽天の守護神・松井裕から、途中出場の先頭・石原が中前打で出塁し、犠打と2四球で1死満塁の好機を築く。打席の新井はフルカウントからの7球目、149キロの内角直球をジャストミート。だが、強い打球は不運にも三塁手の正面を突き、5―2―3と転送されて最悪の併殺となった。

 「いい当たりとか、紙一重とかは関係ない。あの場面で、自分が(走者を)返せなかったから、今日負けた。以上」

 新井は帰りのバスへと向かう途中で足を止め、悔しげな表情を隠そうともせず自身の責任を口にした。北海道で日本ハムに勝ち越し、好ムードで仙台に乗り込んだもののアト1点が奪えず、パ・リーグ最下位だった楽天にまさかの2試合連続逆転負け。緒方監督は淡々と敗戦の弁を語った。

 「あれだけチャンスを生かせなかったから、こういう結果になってしまった。アトに引きずらないように、地元に帰って6連戦で連敗を止め、切り替えていくしかない」

 1点差はこれで6勝11敗。6勝は12球団で最も少なく、勝率・353はリーグで最も悪い。接戦をいかに勝ち切るか…は秋に向けての重要課題だ。交流戦は5勝6敗1分けとなり、明日14日から本拠地で西武、オリックスと最終6連戦。09年以来7年ぶりの勝ち越しを、競り合う中で決めたい。(江尾 卓也)

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