道都大・佐藤を日本ハム高評価「3位以内じゃないと」

[ 2012年6月13日 06:00 ]

<国際武道大・道都大>2失点ながら完投勝利を飾った道都大・佐藤

全日本大学野球選手権第1日 道都大5-2国際武道大

(6月12日 神宮)
 神宮球場と東京ドームで開幕し、1回戦7試合が行われた。2年連続出場の道都大は、今秋ドラフト候補の佐藤峻一投手(4年)が国際武道大相手に11三振を奪う好投で2失点完投勝利を挙げた。6年連続出場の東北福祉大は永田恭一外野手(3年)の逆転3ランで関東学院大を破り、4年ぶりに初戦を突破した。

 降りしきる雨の中で、佐藤が両手をぐっと握りしめた。関東の強豪・国際武道大相手に2失点完投。それでも派手に喜びを表現しなかったことが、自信の表れだった。

 「内容は良くなかったけどチームの勝利に貢献できて良かった。初回?1年ぶりの神宮球場でアップアップでしたね」

 初回に1点を先制した直後のマウンド。制球が定まらず3安打と押し出しを含む2四球で2失点したが、2回以降は上下のバランスを修正。最速145キロの直球とフォークのコンビネーションがさえた。気温が20度に届かない悪条件にも「僕は北海道から来ている。これぐらいの寒さは味方です」と11奪三振の快投に笑みをこぼした。

 北見柏陽3年夏は北北海道大会8強止まり。大学では1メートル79の身長を大きく見せる真上から投げおろす投球フォームを固めて球に角度をつけた。昨年12月、大学日本代表候補合宿(松山)に招集されると、全国から集まったライバルに刺激を受けてプロを強く意識し始めた。さらなる成長へカットボールもオフに習得。今春リーグ戦で解禁して4勝無敗の防御率0・00。この試合でも要所で鋭く右打者の外に滑る新球が効果的に決まった。

 地元の日本ハムをはじめソフトバンク、中日などが獲得に興味を示している。ネット裏で傘を差しながら視察した日本ハム・山田正雄GMも「フォークがいい。地元選手だし、しっかり見ていく。3位以内じゃないと獲れない」と評価した。

 昨年は8強止まり。佐藤は「目標は日本一。進路はプロ一本ですが、自分のことよりチームのために貢献したい」と力強く言った。13日の創価大との2回戦も先発予定。道産子エースは高く掲げた目標に向けて投げまくる。

 ▼ブレーブス・大屋博行国際スカウト 特徴ある投げ方をしているけど、体の使い方はうまい。中日の浅尾タイプで面白いんじゃない。

 ▼国際武道大・玉造(8回5失点も9奪三振)カットボールで三振が取れたけど、ボール1個分の制球の精度を上げないといけない。

 ◆佐藤 峻一(さとう・しゅんいち)1991年(平3)1月8日、北海道北見市生まれ。置戸小3年の時「置戸ジャガーズ」で野球を始め、同6年から投手。北見柏陽時代は3年夏にエースとして北北海道大会8強。道都大では1年春から登板し、リーグ戦通算24勝3敗。1メートル79、71キロ。右投げ右打ち。

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