池江「運命」の五輪へ24日初戦「予選で日本記録を」、白血病復帰レースから1年足らず

[ 2021年7月22日 05:30 ]

オンラインで取材に応じる競泳女子の池江璃花子
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 東京五輪に出場する競泳女子日本代表の池江璃花子(21=ルネサンス)が21日、リモート取材に応じた。白血病からの復帰後初レースから1年足らずで五輪に出場することを「運命」と捉え、女子400メートルリレーと女子400メートルメドレーリレーでの日本記録と決勝進出に意欲。競泳競技初日の24日夜の女子400メートルリレー予選で日本を勢いづける活躍を誓った。

 363日前。池江は国立競技場で聖火をともしたランタンを掲げていた。五輪1年前イベントで「1年後の今日、この場所で希望の炎が、輝いてほしいと思います」と世界へ向けてメッセージを発信したが、自身が出場する気は1ミリもなかった。闘病後の初レースは昨年8月29日。1年足らずで劇的復活を遂げ「1年前は考えられなかった環境にいるけど、これが自分の運命。東京五輪に出ることは必然だったかもしれない」と実感を込めた。

 19日には本番会場の東京アクアティクスセンターに行き、動線などを確認。親交のあるマキオン(オーストラリア)とも再会した。白血病公表直前のオーストラリア合宿で一緒に練習していた選手で、19年世界選手権の女子100メートルバタフライ表彰式ではショーストロム(スウェーデン)らとともに手のひらに「Ikee NEVER GIVE UP Rikako」の文字を書きエールを送られている。池江は「海外の選手に会って五輪が始まるなという気持ちになった」とスイッチを入れた。

 個人種目にはエントリーせず、女子400メートルリレーと女子400メートルメドレーリレーに出場予定。混合400メートルリレーに出場する可能性もある。メドレーリレーは自由形、バタフライのいずれの種目を泳ぐか未定だが、池江は「フリーリレーもメドレーリレーも予選で日本記録を出して、決勝でさらにタイムを上げたい」と目標を掲げた。最初の登場は競技初日の24日。泳ぐだけで快挙だが、貪欲に記録も狙っていく。

 ▽池江復帰までの経緯 19年2月12日にツイッターで白血病を公表し、闘病生活に入った。同年12月に退院し、20年3月に406日ぶりにプールに入った。5月に本格的な練習を再開し、8月の大会で594日ぶりにレース復帰。1月の大会で五輪選考会の参加標準記録を突破した。五輪選考会を兼ねた4月の日本選手権で50メートルと100メートルの自由形、バタフライの4種目で優勝。100メートル自由形と100メートルバタフライでリレー種目の派遣標準記録を切り、五輪出場権を得た。

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