小林賢太郎氏解任 橋本聖子会長、謝罪「ご迷惑ご心配をお掛けした」 明日の開会式「どう行うかは検討中」

[ 2021年7月22日 11:55 ]

東京五輪・パラリンピック組織委員会の橋本聖子会長
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 東京五輪・パラリンピック組織委員会は22日、都内で記者会見を開き、ホロコースト(ユダヤ人大量虐殺)を扱った喜劇を演じていたとしてSNSなどで批判されていた開閉会式の制作・演出チームで「ショーディレクター」を務める元お笑い芸人の小林賢太郎氏を解任したことを明らかにした。

 橋本聖子会長は「小林賢太郎氏が過去に歴史上の痛ましい事実を揶揄する台詞を使用していた。これを受けて、本日小林氏を解任することにした。開会式が目前に迫る中、多くの関係者、都民、国民にご迷惑ご心配をお掛けしたことを深く申し上げる」と謝罪した。今後の対応について、橋本会長は「明日の開会式をどう行うかは現在検討中。早急に結論を出したい」と話すにとどめた。

 度重なる関係者の醜聞について、組織委としての責任を問われた橋本会長は「全体の責任者は私」と強調したが「大会全体を成功裏に実現をさせていくために、できる限りのことを全力を挙げて取り組んでいきたいと思う」と話した。

 小林氏は芸人時代、NHK教育番組のキャラクターに扮して企画を練るというコントの中で「ユダヤ人大量惨殺ごっこ」という文言を使う場面があった。

 米ユダヤ系団体「サイモン・ウィーゼンタール・センター」も21日、日本の報道を引用する形で抗議。同団体のエーブラハム・クーパー氏は「いかなる人間も、どれだけ創造的であるとしても、ナチスのジェノサイド(民族大量虐殺)の犠牲者をあざ笑う権利を有してはいない」との声明を発表していた。

 開閉会式を巡っては、今年3月に開閉会式演出の統括役・佐々木宏氏が、開会式でタレント渡辺直美にブタの仮装をさせ「オリンピッグ」として登場させるプランを提案していたことが発覚して辞任した。今月に入って開会式で楽曲制作を担当した小山田圭吾氏が、過去の雑誌インタビューで、学生時代のいじめを告白していたことが批判を受け辞任している。 

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