競泳・金藤理絵 やるべきこと理解、小平選手は私より絶対に大人

[ 2018年2月16日 11:00 ]

平昌冬季五輪 スピードスケート女子1000メートル

平昌冬季五輪のスピードスケート女子1000メートルで銀メダルに輝き、日の丸を掲げリンクを一周する小平
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 【メダリストは見た】小平選手が銀、高木美選手の銅というダブル表彰台は夏冬五輪を通じて日本女子史上初なんですよね。女子1000メートルのレースは東海大のスタッフとテレビの前で一生懸命応援していました。スタッフの人たちは「足が動いている!いける!」と興奮していましたが、私はどこをどう見ていいのか分かりませんでした(笑い)。ただ、予選がある競泳と違って1000メートルは一発勝負で緊張感は独特。それに2人ずつ滑るので心理戦という一面もあると感じました。小平選手は同種目世界記録を持っているという意地と金メダル候補のプレッシャー、高木美選手は1500メートル銀メダルの勢いで挑むという点に注目して見ていましたが、2人とも結果を残して本当に良かった。凄いって思いました。

 私はベテランと呼ばれる27歳で出場した16年リオデジャネイロ五輪で金メダルを獲ることができました。ベテランの域になって実力が開花したという意味では小平選手の活躍に興奮しました。小平選手は五輪で結果が出ずに単身オランダに留学したと聞きました。悔しい思いをした期間や努力した時期も大切だと思いますが、何かを変えなきゃと思ったことが今回のメダルにつながったと思います。

 私はベテランとして若手を引っ張っていかなければとか、強い若手が出てきているから怖いという気持ちがありました。小平選手はそんな中でも自分がやらなければいけないことをきちんと理解して、整理して日々努力していたのかなと感じます。高木美選手とも凄く良い関係ができている。私はリオ五輪で後輩の渡部香生子選手を引っ張ってあげることができず、彼女は準決勝で敗退してしまいました。そういう意味では小平選手は私より絶対に大人です(笑い)。

 ダブル表彰台を達成した裏には高木美選手が12日の1500メートルで銀メダルを獲得できたことも大きかったのではないかと思います。リオ五輪を思い返すと、競泳トビウオジャパンの先陣として、初日の男子400メートル個人メドレーの萩野公介選手が金メダルを獲得しました。獲るべき人がしっかりと金メダルを獲ってくれたことでチームに勢いが出ました。その後に男子200メートルバタフライの坂井聖人選手が銀メダル、男子200メートル平泳ぎの渡辺一平選手も準決勝で五輪記録を更新するなど好成績が続きました。「予想外」と言っては失礼ですが、そういう選手もどんどん出てくる。私は決勝を翌日に控えていたので選手村で見ていましたが、興奮でテンションが上がって寝られないくらいだったのを記憶しています。

 スピードスケートチームも良い流れが来ているはずです。小平選手は18日に“大本命”といわれている500メートル。高木美選手も19日に団体追い抜きの1回戦、21日に準決勝、決勝があります。金メダルをもちろん期待していますが、私は彼女たちのスッキリした笑顔が見たいです。やりきったと言える平昌五輪にしてほしいです。頑張れ!

 ◆金藤 理絵(かねとう・りえ)1988年(昭63)9月8日、広島県庄原市生まれの29歳。16年リオ五輪競泳女子200メートル平泳ぎで優勝。同種目では1936年ベルリン五輪の前畑秀子、92年バルセロナ五輪の岩崎恭子に続く3人目の金メダルに輝いた。08年北京五輪は7位。1メートル75、64キロ。ぎふ瑞穂スポーツガーデン、Jaked所属。

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