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【近畿大学】完全養殖「近大マグロ」、海外へ輸出開始

[ 2017年10月7日 05:30 ]

 近畿大学と豊田通商は、2010年7月にクロマグロの完全養殖事業における技術協力提携を結び、世界初となるクロマグロの中間育成事業を開始した。14年7月には、両社で水産養殖事業推進に関する覚書を締結し、クロマグロの人工種苗生産を開始。同年12月には、成魚「近大マグロ」として生産販売を開始するなど、持続可能な完全養殖クロマグロの安定供給に取り組んでいる。

 この輸出事業は、同覚書で合意した取り組みの一つで、まずは東南アジアから輸出を開始し、20年に約2000尾の輸出を目指す。

 昨今、クロマグロは天然資源の枯渇が懸念されており、14年に絶滅危惧種に指定されるなど日本国内でも漁獲規制の強化が進んでいる。世界的に天然資源の保護に対する関心が高まるなか持続可能なクロマグロの完全養殖が注目されている。

 また、ブリは主に日本近海で漁獲される魚種として、日本国内での需要が大半を占めておりますが近年の和食ブームに伴い世界での需要が高まるなか、今後のさらなる市場拡大が見込まれる。

 同大学は世界に誇る養殖技術の研究・技術開発を担い、持続可能な完全養殖業のさらなる発展に尽力していく。豊田通商は、引き続き中核事業である完全養殖クロマグロにおける人工種苗の安定供給に注力しながら、「近大マグロ」の卵から成魚までの一貫生産と海外販売および完全養殖ブリの海外販売を担っていく。両者は人工種苗の安定供給と品質の向上を目指すと共に、完全養殖のトップブランド「近大マグロ」や、完全養殖技術で作られたブリで海外市場を開拓し日本の一次産業活性化に貢献していく。

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