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【横浜市立大学】新しい血圧コントロールの仕組みを解明

[ 2017年9月25日 05:30 ]

 横浜市立大学学術院医学群薬理学・五嶋良郎教授らの研究グループは、同循環器・腎臓・高血圧内科学、循環制御医学教室と共同で、血圧が昼夜で変動する新たな仕組みを明らかにした。

 研究成果のポイントは、ドーパによるこれまでとは異なる血圧コントロールの仕組みが判明した。従来の治療法が効かなかった高血圧症を異なるアプローチで改善することが期待される。

 血圧は心臓と血管の働きを通じ、交感神経や副交感神経と呼ばれる自律神経系によってコントロールされることが知られている。研究グループは、主に交感神経から遊離されるノルアドレナリンという血管収縮物質に対する血管の反応性が、ノルアドレナリンの原料となるドーパというアミノ酸によってコントロールされていることを明らかにした。ドーパの作用がなくなると、マウスは昼と夜の適切な血圧のコントロールができず、いわゆる「朝に弱い」(マウスは夜行性なので、実際には「夜に弱い」)状態に陥ることが明らかになった。

 本成果は、従来の治療法では血圧のコントロールが困難な高血圧症や、それに伴う心疾患、腎疾患の新しい治療法につながることが期待される。

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