G1周年記念競走展望

【三国G1北陸艇王決戦】“三国巧者”須藤 奪還へ突き進め

[ 2015年9月8日 05:30 ]

北陸新幹線効果で、3年ぶりの当競走奪還を目指す須藤博倫
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 7月に開催されたSGオーシャンカップの感動覚めやらぬ間に、またもやビッグレースがスタンバイ―。ボートレース三国・開設62周年記念「G1北陸艇王決戦」があす9日から14日までの6日間で覇を競う。主役は3月の前回大会で優勝した地元の雄・今垣光太郎か。スポニチが注目するのは地元・福井支部勢にもヒケを取らない“三国巧者”の須藤博倫だ。北陸新幹線の開通で“通勤”も楽になった。夢の超特急ばりの快速を飛ばして3年ぶりの当競走タイトル奪還を狙う。また本紙特捜班特命秘書のトモミンが特別寄稿。福井勢へエールを送る。

 ◆北陸新幹線効果で移動時間短縮 「車中で勝利のビールを」
 地元選手以上に三国で活躍する。成績を見てもらえれば説明はいらないだろう。そこにきて今回はさらに地力が強化されそうなのだ。

 レーサーにとって戦いに集中することは勝利への必須条件。決戦の地に赴くまでの移動というものは実に煩雑なもの。遠隔地になればなるほどつらい。埼玉県在住の須藤にとって福井県のボートレース三国ははるか遠いレース場だった。それが今年の3月14日に革命が起こる。「北陸新幹線」の出現だ。関東圏から北陸圏への移動が格段に便利になった。7月の三国SGオーシャンカップの時にそれを初体験。

 「最高です! 本当に便利になりました。いままでは東京まで行って飛行機に乗り換えて石川県の小松空港から三国…という行程でしたが、新幹線なら自宅最寄りの大宮駅から飛び乗って北陸までイッキですからね。1時間強は移動時間が短縮されたので楽になりましたよ」 

 遠方の三国がグイッと近づいた。移動に労することなくレースに臨めることは精神面において何よりの好材料。7月SG戦では豪快なレースで予選突破を決め、さっそく効果を出した。

 「今回のG1戦においてオーシャンカップを走った強みはもちろんあります。あの時も自信を持って走れる雰囲気があったし、出力低減型モーターにも慣れてきました。それに三国は縁があるのか、不思議といいモーターを引きますね」 

 近況に走ったアドバンテージは十分。三国水面は手の内に入れている。

 「3年前に初めてG1を優勝したのが三国の周年記念。1度制している競走なので、もちろん目標は優勝ですよ」 

 相性のいい三国でタイトルを奪還して、その先にある大きな目標を目指す。

 「ボートレーサーをやっている以上はグランプリ出場の18人に入るために戦っています。未知の世界なのでがんばりたいですね」 

 すべては年末の大一番・グランプリ決戦の地“住之江駅”にたどり着くため。「北陸新幹線の車中で勝利のビールをグイッとやって大宮駅に帰りたいです」

 夢の超特急効果でビュワーン!とイッキに突き進め! 

 【特別寄稿】湯けむりトモミン福井軍団にエール
 スポニチ読者のみなさまお元気ですかー。激アツだった夏も終わって過ごしやすくなってきましたね。ボートレース観戦にはうってつけの季節ですよー。ぜひ、芦原温泉のお湯と三国本場で舟券遊びを楽しんでいただけたらと思います。

 2月25日付のスポニチ終面でお伝えした「勝ち券特別版・三国バイキング」の取材の際に芦原温泉とボートレース三国さん(前回の北陸艇王決戦)におじゃましました。八木旅館さんには歓待していただき、土山卓也選手には地元のおいしいグルメを教えていただいたりといい思い出ばかりが残っています。だから福井のイメージは最高(ハート)

 ということで今回の北陸艇王決戦は総勢9人出場する福井支部のみなさんを応援します。特に今垣さんには、ぜひとも連覇をしてもらいたいですね。三国のビッグレースになるとPR記事からシリーズ中と、今垣さんの話題一色。さすがSGを8回も優勝している地元のスーパーヒーロー!それだけ期待されているということですね。また、その期待にきっちりと応えるところがカッコいい(ハート)

 支部長の武田さんにも注目しています。前回大会はとても惜しかったですね。取材させてもらった時に、すごく支部の後輩たちのことを考えている人なんだなと感心させられたことがありました。本当に熱い方。蒲郡メモリアルの本場イベントに出させていただいたときにも「一番好きな選手は武田光史さん」と宣言しちゃったー(ハート) 頼れる“アニキ”が福井支部を結束させ、地元のビッグレースを大いに盛り上げてくれることと信じています。ファイト!フクイ!

 ▽朋未(ともみ) 山口県下関市出身。松竹芸能所属。スポニチレース部特捜班の特命秘書として華麗な推理を展開し高配当を連発。蒲郡SGボートレースメモリアルでは本紙に加え、蒲郡の本場イベントでも舟券予想にチャレンジした。「トモミンぶろぐ」も大人気だ。

 【先行予想】
 V候補筆頭は3月の前回大会覇者の地元エース・今垣。三国では他場以上に気迫がみなぎる。モーターパワーが少々足りなくても攻めのハンドルでカバーできる。当競走連覇に燃える。

 前回大会不在だった中島孝平が地元G1戦に戻ってくる。前回地元お盆戦では節間9勝と完ぺきな内容で優勝。前走の蒲郡SGメモリアルでは好パワーで優出【3】着。さらにリズムを上げて帰ってきそうだ。

 7月当地オーシャンカップで8戦7勝と圧倒的な成績で5年ぶりのSG戴冠を果たした石野貴之もV候補の1人。あの時の相棒・33号機を再び引くことになれば注目されること必至だ。

 オーシャンカップで優出した田中信一郎と太田和美は当競走歴代覇者にも名を連ねている。松井繁も当地はうまい。大阪勢がハイレベルな走りで席けんするパターンもありそうだ。

 いまだ衰えを知らない今村豊、三国G1戦で活躍する吉川元浩、若手では先の蒲郡SGメモリアルを優勝した篠崎元志を筆頭に、平本真之、新田雄史、茅原悠紀らダブルドリーム組の面々も侮れない。

 名うての三国巧者・須藤博倫、一般戦ながら当地7節連続優出中のベテラン・西山昇一に、当地5連続優出中の大場敏、当地連続優勝中の中辻崇人らも流れひとつで浮上してくる。

 3月前回大会で予選トップ通過と気を吐いた地元のリーダー・武田光史が雪辱を期す。室田泰史、石田政吾、中辻博訓、萩原秀人、松村康太、松田祐季ら地元の面々も意地を見せる。

 【初日ドリーム展望】
 前回大会覇者の今垣に1号艇でのスタートが与えられた。福井支部の雄として負けられないところ。ビシッと逃走を決めてV戦線へと突き進んでいく。

 “ミスターボートレース”今村は極上のさばきで今垣に迫る。太田は三国巧者。センターから自在に抜け出すことも。一発を秘めるのが石野。7月当地SGオーシャンカップでの大活躍は記憶に新しい。メモリアル男・篠崎は4カド戦選択から本領のスピードを生かしたい。新田はブイ際を勢いよく切れ込めるか。
 
 【2日目ドリーム展望】
 2日目は松井が絶好枠でスタンバイ。ライフワークになる年末のグランプリ出場を確固たるものにするためにも、相性のいい三国で結果を出したいところ。負けられないイン戦だ。

 地元の中島は2コースから真っ先に切れ込みにかかる。地の利を生かして意地を見せつけるか。吉川は三国と水が合う。ワンチャンスがあれば迷うことなくラッシュへ。田中も当地はうまい。変幻自在のハンドルで対処する。平本と茅原はスピード満点のターンで追い上げることも。

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