G1周年記念競走展望

【福岡G1 福岡チャンピオンカップ】“神引き”連発!岡崎恭裕が悲願のVへ

[ 2018年6月1日 05:30 ]

岡崎恭裕
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 いざ、栄光の花道へ――。ボートレース福岡開設65周年記念G1「福岡チャンピオンカップ」は、2日から熱戦の火ぶたが切られる。直近4年は遠征勢が優勝を飾っているだけに、今年こそはとV奪還に燃えるのが地元勢。中でも注目はこの春全国各地のレース場で“神引き”を連発し、超抜機を背に好成績を収めた岡崎恭裕(=福岡)。悲願の地元記念制覇に燃える絶好調男に話を聞いた。

 現代のボートレースはエンジン抽選の段階で、優勝候補がある程度まで絞りこまれる。それほど勝負におけるエンジンが締める割合は大きい。超抜機ばかり手にするなんて虫が良すぎる話かもしれない。だが、極めてまれにツキを味方にし続ける選手がいる。今春の岡崎がそうだった。3月浜名湖クラシックから三国MB大賞、からつ周年と立て続けに超抜機をゲット。一般戦でも岡崎が抽選機を回せば、感嘆の声が上がるシーンが日常風景になった。

 「自分の中で20%台のエンジンを引きながら年明けの記念(平和島、徳山周年)で予選を突破できていたし、ずっとリズムは悪くないなと。そんな中、クラシックで47号機を引いてかみ合ったというか、一気にリズムが上がりましたね。賞金を上積みできたのも大きいし、いい流れで走れていると思います」

 ここまで“引き”が強いと、周囲の目も変わってくる。ズバリ聞いてみた。何か抽選のやり方に秘密があるのかと。

 「何もしてないですよ。もともと引きがいい方ではなかったので、やっと帳尻があったのかな(笑い)。自分は(玉を)混ぜずに左手で一気に引きます。悪いエンジンばかり引いてた時は“混ぜたほうがいいのかな”とも思ったけど、結局、やり方を貫いてますね」

 ただ、忘れてはいけないのは、いいエンジンを引くだけなら誰にでもできること。それを足がかりにパワーを引き出し、好成績につなげたのは岡崎がきっちりと自分の仕事を全うしたからに他ならない。最高の流れで迎える地元福岡周年。かつては博多でビッグレースを勝つのが、選手として最大の目標だと話していたこともあった。

 「最初にボートレースを見た時に決意した“夢”なので、もちろん勝ちたいのは勝ちたい。でも、意識は変わってますね。今はどこのレース場でも活躍するのが目標なので。ただ、これから先、引退するまでに何回博多の記念で優勝を意識できるエンジンを引けるか…。当然チャンスは年々減っていきますよね。今までそういうチャンスが何回かあったけど、結果的に全部ダメだったので、次にチャンスが来た時にモノにできるようにしたい」

 あふれんばかりの博多への思い。機は十分すぎるほど熟している。あとはどれだけ自然体を貫けるか。栄冠の道を開くカギはそこかもしれない。

◎先行予想

 初日、2日目と12Rにドリーム戦が組まれており、まずはそこに出場する12人が一応の主力ということになりそうだ。

 まず遠征勢では初日ドリーム戦1号艇・桐生順平(=埼玉)の名前を挙げねばなるまい。昨年のグランプリ覇者で今年も賞金ランク5位(5月26日現在)と、好位置につける。福岡では好不調がはっきり分かれるが、好調時は手がつけられなくなる。

 水面相性という面では07年に福岡でグランプリを制した吉川元浩の実績がキラリと光る。先のマスターズチャンピオンはワースト級のエンジンながら、準優次点と見せ場を作った。実績機なら怖い。

 今垣光太郎(=福井)はF2での参戦となったマスターズチャンピオンで9走オール3連対と安定した成績を残した。新期で足かせもなくなり、三国→津と連続優勝。持ち前の攻撃力で3度目の当地周年制覇に意欲を燃やす。

 8人が参戦する地元勢は5年ぶりのタイトル奪還へタッグを組む。岡崎恭裕、篠崎仁志の二枚看板に、G1初Vを狙う前田将太(=福岡)も勢いに乗れば、楽しみな存在だ。

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