G1周年記念競走展望

【まるがめG1 京極賞】重成一人×丸亀城!スペシャル讃岐観光ガイド

[ 2017年4月4日 05:30 ]

 ボートレースまるがめ(香川県丸亀市)の開設65周年記念「G1京極賞」は、5日から10日までの6日間開催。今年のオープニングSGの児島クラシックを制した桐生順平ら、全国のスター選手が集結する。きょうのスポニチは永久保存版?今年は讃岐の観光ガイドを作っちゃいました!ボートレースファンは、選手の個性、特徴を参考にしながら名所、味めぐりを楽しんでいただき、四国や香川県に詳しい人は名所、特産物を参考に選手観察、舟券にチャレンジしてみては?さあさあ皆さん、まるがめボートにおいでまい!

◎重成 山頂の天守から望む絶景

 江戸時代には、金刀比羅宮(こんぴらさん)の玄関港として四国一の賑わいを見せた丸亀港。約400年前、その近くの標高66メートルの亀山に築城されたのが丸亀城だ。戦災の被害に遭わなかった現存12天守の1つとしても有名で、日本一小さな天守と日本一の高さを誇る石垣とのコントラストが美しい城だ。さらに、天守に登る道の途中には日本一深い井戸もあり、1カ所で3つの日本一を見られる。

 天守のある山頂まで登ると“ヤバい”絶景が待っている。讃岐平野と瀬戸内海の島々が一望でき、瀬戸大橋や讃岐富士(飯野山)も見られる。ボートレース場はモーター音も聞こえるほどの至近距離で、丸亀市のほぼ全域を見渡せる。

 昨年の重成一人は、尼崎オールスター(2着)と蒲郡グランドチャンピオン決定戦(3着)と2つのSGで優出。5年ぶりに住之江グランプリの出場権を獲得し、2ndには進めなかったがシリーズ戦で優出2着だった。香川の“城主”的な存在で、今年は地元のとりでを守れるかは、この男の奮闘にかかっているといっても過言でない。

 京極賞は55、57周年を優勝。この他にも地元まるがめではG13V、G21Vと十分な実績を残す。昨年は予選首位で通過したが、準優勝戦で不覚を取って3着。ファイナルに進めなかった。今年は昨年のリベンジを誓っての参戦だ。初日12Rの京極ドリーム4号艇で出場する。“ヤバい”ほどの切れ味を持ったターンで襲いかかる。

◎松井 険しい階段の先に栄光はある

 江戸時代の庶民の間で「一生に一度は参りたい」と言われたこんぴらさんとは、丸亀市の南西に位置する琴平町の金刀比羅宮のことを指す。今でも年間400万人が訪れる香川県を代表する観光スポット。まつられている大物主神は、ボートレースにも通じる海上の安全を守る神だ。

 しかし、本宮までの道のりは険しい。参道入口から785段の急な階段を登らないとたどりつけない。パワースポットとしてにわかに注目を浴びている奥社へは1368段。それでも、一生に一度は行く価値は間違いなくある。

 ボートレース界の至宝・松井繁は、幾多もの階段を上がり、道を切り開いて現在の地位を築き、今もなお前進し続けている。生涯獲得賞金35億円超は、公営競技の選手としては史上最高額。SG12冠、G1?54冠は現役選手でNO.1だ。

 今年は住之江バトルトーナメントを優勝。三国近畿地区選手権で優出5着がある。京極賞は21年前、96年の44周年を制覇。今回は3年連続で初日12Rの京極ドリーム1号艇の大役を務める。前2年は期待に応えて勝った。今年も期待大だ。ボート界の王者のレースは一生に一度は見たい!新しい感動が生まれること間違いなしだ。

◎山崎 コスパ最高の“イケ麺”

 1人あたりの年間うどん消費量(230玉前後)、うどん生産量(2位の埼玉県の約3倍)、そして人口?万人あたりのうどん店の店舗数(約63軒)はすべて1位。香川県は別名“うどん県”と呼ばれるように、うどんに関しては他を寄せつけない圧倒的な存在だ。

 讃岐うどんの最大の魅力はコストパフォーマンスの高さ。ワンコイン以下で、国内最高の“イケ麺”を味わうことができる。店は山の上から船の中までいたるところにあり、早朝から深夜、また元日から冠婚葬祭時まで時を選ばずに食べられるのも魅力だ。

 第二の黄金期を迎えた山崎智也は、ルックス、実力を兼ね備えたイケ麺ならぬイケメンレーサーとして頭角を現した。06年から11年までグランプリに出場できない年もあったが、12年に悲願の初V。15年に2回目のVを飾り、最近5年でSG5V。通算11Vは松井に次ぐ現役2位だ。

 京極賞は62周年でV歴がある。トモヤのもうひとつの魅力は、ダッシュ戦での威力。コスパの高いおいしい配当を連れてきてくれるところだ。2日目12Rのブルーナイタードリームの1号艇に選出された。ここはもちろん、外枠のときにもぜひ狙いたい。

◎茅原 中四国の枠を超える迫力

 岡山県と香川県を結ぶ瀬戸大橋は、3つの吊り橋と2つの斜張橋、1つのトラス橋からなる高架橋。単なる2県をつなぐ役割ではなく、本州と四国の鉄道路線を結ぶ大動脈であり、道路と鉄道橋を合わせ持つ橋としては世界最大級。ちょうど29年前、当時の世界最先端技術をもって完成した。利便性はもちろん、撮影、観光スポットとしても人気で、ボート場からも姿を見ることができる。

 岡山から今節参戦する茅原悠紀も、中四国の枠を超えて全国に名をとどろかせる選手に成長した。きっかけは、6号艇で勝った平和島グランプリだったが、その後もG1優勝やSG優出で実績を重ねて、今やターンスピード、迫力は当代随一とも評される。

 今期は昨年11月の若松周年を優勝。2月の徳山中国地区選手権を勝ち、3月の地元・児島クラシックで優出4着。デビュー以来、最も脂が乗りきった時期に突入したか。初日12Rの京極ドリーム6号艇に選出。前ヅケ、追い上げ何でもありの総力戦で挑む。

◎太田 魅力ぎっしりのオールラウンダ―

 瀬戸内海といえば穏やかな海域だけでなく、大小無数にある島しょ部の光景もまた魅力のひとつ。香川県内で最も大きな島、人口約3万人の小豆島は、3年に一度開催される瀬戸内国際芸術祭の中心的スポットとしても有名だ。

 温暖な気候を生かしたオリーブの栽培は国内有数の規模で、他にもしょうゆやそうめん、ごま油の産地としても有名。小さな島にとてつもなく大きな夢が詰まった島でもある。

 太田和美もまた、魅力のたくさん詰まったレーサーだ。ナニワの怪物くんとして注目を集めた若手時代。グランプリの最年少V記録(25歳)は今もなお破られず、今後も破られる可能性が低い大記録だ。ミドル世代に入ってからは、オールラウンダーとして存在感を発揮。現在のプロペラ制度になってから、さらに重厚感を増した印象を受ける。60、61周年を連覇。今年は2日目12Rのブルーナイタードリーム2号艇に選出された。大会3度目のVへバラエティーに富んだレースで魅せるつもりだ。

◎先行予想

 一時期は1年おきに地元・香川勢が制していたこの大会。今年は6年ぶりの復冠へ、歴代覇者の重成と森高が燃える。昨年は予選首位通過しながら、準優で泣いた重成が本命。現モーターは2回走って、いずれも優出につなげている。

 森高は昨年準V。そのレースも含めて、現在地元は4節連続優出中だ。直前の蒲郡周年の活躍も光った。59周年以来、2回目の大会Vにリズムは良い。

 遠征組の筆頭格は桐生。今年は予選落ちするシリーズもありながら、1月戸田周年、3月児島クラシックを優勝とメリハリが利いている。まるがめは2月一般戦を走った強みがある。

 児島の中国地区選手権を制した茅原も順調だ。地元クラシックで優出4着と、責任を果たした。対岸の当地での初タイトルを狙う。

 “大阪ビッグ3”がそろって登場。松井は3年連続初日のドリーム1号艇で出走する。過去2戦は1着で、今年も勝ってリズムに乗りたい。太田は60、61周年の覇者。63周年でも準Vとめっぽう強い。田中は14年4月、16年2月戦でV。14年のオーシャンカップでも優出4着の実績を残している。

 山崎は62周年覇者。14年のオーシャンC以来、2年9カ月ぶりのまるがめになるが、もともとナイター巧者で不安はない。まるがめG1で4優出の実績がある坪井は、そろそろ京極賞初Vがあっても驚けない。ここ3節はリズムを崩すが、今期8優出3Vの白井も、当然有力なV候補だ。

続きを表示

バックナンバー

もっと見る