G1周年記念競走展望

【多摩川G1ウェイキーC】リズムアップの山田 地元水面で猛チャージ!

[ 2018年8月30日 05:30 ]

今年5Vとリズムアップの山田哲也
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 ボートレース多摩川のG1「開設64周年記念ウェイキーカップ」は、31日に開幕する。注目はA1級勝負の崖っぷちから一転、今年5Vとリズムアップの山田哲也(35=東京)。艇界屈指のS巧者が地元水面で猛チャージをかける。当地G1・2Vの実績を誇る中野次郎(37=東京)もV候補の一角。15年3月の当地60周年以来となる6度目のG1制覇へ燃える。

 優出10回、優勝5回。今年の山田哲也は一味違う。「A1級勝負に追い込まれた時期に必死になった。その結果、精いっぱいやったつもりも見えないところで甘えや妥協があるのが分かった。A2級に落ちたくない一心で作業に集中したり、スタートもギアを一段階上げたり…」。期末の4月に2Vを果たし無事にA1級キープ。勢いを維持したまま新期に入り現況勝率7・15。ピンチをチャンスに変えた格好だ。

 こうなれば視野は広がる。「もちろん来年のクラシックは意識しているが、今年はまだSGに出ていないのでいろいろ権利がかかるG1で結果を出したい」と、今大会に狙いを定めている。賞金ランキングは56位(24日現在)。「チャレンジCやGPシリーズが狙える位置に来ている。今後は賞金アップを意識しながら」と、年末までトップギアは入れたままになりそうだ。

 「多摩川は水神祭、G1初優出といい時もあったが、なかなか優勝ができなかった水面。でも5月の優勝で苦手意識が払拭できた」。意外なことに今年5月の一般戦が当地初Vだった。「多摩川の周年はあまり呼んでもらえなかったがこの優勝が大きかったかも。今回もいいところを見せたいですね」。15年以来となる3年ぶりの当地周年記念の斡旋(あっせん)に結果を出すことの大切さを再確認。今までとは違った強い気持ちで乗り込む山田から目が離せない。

 ≪15年以来の制覇へ中野が猛ダッシュ≫「出られないと思っていた。選んでもらったし、期待に応えたい。そして勢いに乗って、ここへ乗り込んで来たい」――。ボートレース多摩川代表として挑んだ先日のまるがめボートレースメモリアル。中野は無念の予選落ちに終わった。そのうっぷんを晴らすため、そして多摩川代表として送り込んでくれた関係者に恩返しするためにも、今年の「ウェイキーカップ」は例年以上の気概を持って臨む。中野にとってメモリアルが今年のSG初参戦だった。「来年は多摩川でグラチャン(6月18〜23日)もあるし、何とかそこに出たい。なので今年は三つはSGに出ないと」。グラチャンはSG競走での戦績上位者に出場資格が与えられる。それだけにこれから来年の多摩川グラチャンの出場権を得るのは大変だ。「今年のうちには決めておきたい。あとチャレンジCとグランプリシリーズには出ないと」。ともに賞金ランク上位の選手が出られるSG。例年、前者は34位、後者は60位までが出場できる。中野は27日現在で39位。チャレンジC(芦屋、11月20〜25日)の出場権を得るため、G1「ウェイキーカップ」は賞金加算(優勝賞金900万円)には絶好の舞台だ。「いま37歳。中堅と呼ばれる世代になっちゃったけど、歳に負けないように、まだ夢を持って頑張りたい」。多摩川グラチャン出走へ向け、中野の“勝負駆け”が始まる。

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