【飯塚オート SGオールスター】佐藤励が大会連覇 「俺が一番強い、一番速い」信念を胸にライバル完封

[ 2026年4月29日 21:55 ]

花火が佐藤励のVを称える
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 飯塚オートのSG「第45回オールスター」は最終日、12Rで優勝戦を迎え、1枠から発進した佐藤励(26=川口)がスタートを決めた青山周平を1周4角過ぎでかわし、そのまま10周回を押し切った。

 佐藤は25年11月の日本選手権(飯塚)以来、3度目のSG制覇。今タイトル連覇も決めた。

 2着永井大介、3着黒川京介で川口勢のワンツースリー。金子大輔、荒尾聡、長田稚也は1周1角で落車した。

 胸に期していたタイトル連覇。だが、ゴールラインを駆け抜けても佐藤励に派手なガッツポーズはなかった。「事故レースになりましたので」。昨年から一回り成長し、ライバルのことを思いやれる佐藤励がそこにいた。

 だが、仲間の前に戻ってくると喜びは爆発した。「めちゃくちゃうれしい。絶対負けねーぞ。俺が一番強いんだ、一番速いんだと思って臨んだ」。バックでは花火が祝福した。

 スタートは青山が決めた。だが、諦める気は全くなかった。「絶対抜いてやると思っていた。エンジン(の状態)が良すぎる。僕のエンジンは筑豊の空気がおいしく感じるようです」。飯塚でのSG3勝をしゃれた表現で喜んだ。

 今節は自分に課したテーマがあった。これまでの自分に満足しない。自分を超える。限界突破だ。

 この大会を含め、過去2度のSG制覇を飾ってきた佐藤励。もちろん優勝戦を勝つことが最大の目標で、そこに向けてエンジン、マシン、コースの特徴をすり合わせるように努めてきた。どの選手も第一に考える“常識”だ。

 だが、新世代の代表格である佐藤励はその常識にも疑問を持った。最後に完璧に仕上がるのでなく、最初から完璧に仕上げてキープしてしまえば無敵なんじゃないのか。

 だから前検日から整備を飛ばしに飛ばした。周囲が声をかけにくいオーラを放っていた。そして初日12R「スターセレクション」を圧勝した。試走で驚きの3.25を叩き出し、レース名の通りに今のオートレース界を代表する選手たちを寄せつけなかった。

 思い通り、完璧に仕上がっている。だが、そこからが難しかった。エンジン、マシンを倉庫に格納して優勝戦を迎えられるわけではない。予選道中も走り続けるのだ。そうなれば、エンジンにもマシンにもどこかしら変化は起こる。そこへの対応に連日、神経を使った。

 とはいえ、その点も無難にクリアした。湿走路の3日目こそ3着に敗れたが、想定の範囲内。5戦4勝で優勝戦へと駒を進め、1枠を獲得し、理想の形でファイナルを迎え、そして勝った。

 レース中の気持ちの持ち方も成長した。以前は後続の追い上げに神経を使った。だが、今回は前だけを見た。「後ろは気にしない。10周回はあっという間だった」

 そして自分の勝利だけを考える時期も終わった。佐藤励はこう語った。「オートレースをもっと有名にしたい。どんな競技にも負けない魅力がオートにはあるんです。僕の応援とともにオートレースの応援もお願いします」

 オートレース界全体のことも考えるようになった佐藤。第一人者への道を順調に歩んでいる。

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