松下洸平 “戦後の飢え”を「どこまで表現できるかが勝負」井上ひさし作品の舞台へ意気込み

[ 2023年6月3日 18:40 ]

野球選手の役に「セリフ覚えよりキャッチボールやらなきゃ」と笑う松下洸平
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 俳優・松下洸平(36)が3日、大阪市内で出演舞台「闇に咲く花」(9月6~10日、大阪新歌舞伎座)の取材会を行った。

 太平洋戦争前後を描いた劇作家・井上ひさし氏の「昭和庶民伝3部作」のひとつ。松下が演じるのは、戦死したと思われていた神社のひとり息子。野球を通して失った記憶を取り戻していく青年役だが「僕、球技全般NGなんです」と苦笑い。「セリフを覚えるより何より、稽古場で一番やらなきゃいけないのはキャッチボールかも」と言って笑わせ、「これが縁で始球式のオファーが来たら?」の問いには、少し間を空け「来年でもいいですか?それまでに練習します」と話した。

 井上作品の舞台に立つのは初めてで「今はとても緊張しています」とポツリ。台本を読んで大泣きし「オレ、これやるんだ、と思ったらゾッとしました」と明かしたが長年、上演し続けられる戯曲に「そのバトンを受け取ったんだな、と思うと気が引き締まります」と力を込めた。

 想像もつかない戦後の世界。それは「飢え」だという。「どうしたって今の僕たちには分からない。単純に食べるものがない、ということではないんです。何カ月もお風呂に入っていない飢え、何年も家族に会えない飢えをどこまで表現できるか、勝負です」と話していた。

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