「どうする家康」山田八蔵の“裏切り”瀬名に打ち明けたワケ「鎌倉殿」に続く好演 米本学仁が語る舞台裏

[ 2023年6月3日 13:50 ]

大河ドラマ「どうする家康」第20話。先陣を任される山田八蔵(米本学仁)だったが…(C)NHK
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 嵐の松本潤(39)が主演を務めるNHK大河ドラマ「どうする家康」(日曜後8・00)は5月28日、第20話が放送された。話題のシーンを振り返る。

 <※以下、ネタバレ有>

 「リーガル・ハイ」「コンフィデンスマンJP」シリーズなどのヒット作を生み続ける古沢良太氏がオリジナル脚本を手掛ける大河ドラマ62作目。弱小国・三河の主は、いかにして戦国の世を生き抜き、天下統一を成し遂げたのか。江戸幕府初代将軍を単独主役にした大河は1983年「徳川家康」以来、実に40年ぶり。令和版にアップデートした新たな家康像を描く。古沢氏は大河脚本初挑戦。松本は大河初主演となる。

 第20話は「岡崎クーデター」。武田信玄亡き後も武田軍の強さは変わらず、武田四郎勝頼(眞栄田郷敦)は三河・岡崎への猛攻を開始。総大将の松平信康(細田佳央太)は石川数正(松重豊)らと応戦も苦戦を強いられ、瀬名(有村架純)や亀姫(當真あみ)も負傷兵の救護に走り回る。病のため浜松から動けない徳川家康(松本潤)は、本多忠勝(山田裕貴)らを援軍として送る。そんな慌ただしい中、岡崎城内には“ある陰謀”が渦巻き…という展開。

 勝頼が糸を引き、クーデターの首謀者は岡崎町奉行・大岡弥四郎(毎熊克哉)だった。しかし、松平家臣・山田八蔵は悩みに悩んだ末、瀬名に計画を打ち明けた。

 山田八蔵(山田重英)役に起用されたのは、俳優の米本学仁(たかと)。2013年公開の米映画「47RONIN」などハリウッドで活躍し、昨年の「鎌倉殿の13人」で大河初出演を果たした“逆輸入俳優”。身長1メートル80&体重180キロの体躯を生かし、恰幅のいい伊豆在郷武士・工藤茂光(もちみつ)役に続き、2年連続の大河好演となった。

 米本は同局を通じてコメント。役作りについて「山田八蔵として一歩目を歩む上で大切にしていたのは『不安と迷い』でした。お話を頂いてから、まず八蔵の足跡を辿るために、愛知県に向かいました。山田八蔵の塚と云われている場所を訪ねてみたら、こんもりと土が盛られていて、1本の道が2つに分かれる場所でした。そこで、手を合わせ、八蔵の塚をじっと眺め、一つ一つの呼吸を噛み締めながら佇んでいると、この道で良いのか、何をするべきか、八蔵は常に迷っていたんじゃないかな、そんなことを感じました。優柔不断と言えばそうなのですが、最後まで不安の中にいて、迷いながらも進んだ八蔵。大岡弥四郎、仲間たちの凄惨な死に様は、決して忘れられるものではなく、その上で自分の命を燃やすべき場所を心の奥底で求めていたのではないでしょうか」と述懐。

 「八蔵だけでなく、築山殿、そして徳川信康さん縁の地にも足を運びました。築山殿の人物像には諸説あり、あまりいい描かれ方をしていないこともあります。けれど、八柱神社で出会えた『築山御前首塚』の石碑に書かれていた『…されど生害に値するほどの罪悪であっただろうか…』。この一文から石碑を建てた人たちの想い、築山殿に向けられる眼差しに触れることができた気がします。それが、山田八蔵を生きる上で一つのコンパスとなりました。八蔵が常に抱いていた不安や迷い、その苦悩に寄り添ってくださる築山殿の人となりを感じました」と振り返った。

 特に印象に残るのは「武田勝頼軍との戦に敗れ、ケガを負い、城に戻ってくるシーンです。たった一つしかない命を軽んじられること。また、そんな状況に八蔵自身も慣れて麻痺していた部分もあったと思います。誰にも分け隔てなく手当てしてくださるお方様。戦乱の世の不条理が五徳さんの台詞に表れる中、烈火の如く怒る瀬名さんの言葉たちに涙が流れました。最後まで迷いながらも裏切りを決めていた八蔵にとって、その姿は驚きそのものであり、自分の命と心に温度を取り戻しました。そして、瀬名さん、信康様をはじめ、たくさんの人たちの命を愛おしく大切に感じてしまいました。迷いながら、不安とともにまた一つ裏切りを重ねる山田八蔵が生まれた瞬間でした」と明かした。

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