藤井聡太新名人 史上最年少7冠から一夜明け色紙に「温故知新」 獲得の実感も湧いてきた

[ 2023年6月3日 04:50 ]

「名人」と書いた色紙を手にする藤井新名人(撮影・河野 光希)
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 将棋の史上最年少名人および史上最年少7冠に輝いた藤井聡太新名人(20)=王将、竜王、王位、叡王、棋王、棋聖含む7冠=が快挙から一夜明けた2日、第81期名人戦(毎日新聞社、朝日新聞社主催)第5局の舞台・藤井荘(長野県高山村)で主催者のインタビューに応じた。

 名人戦3連覇中だった渡辺明名人(39)を4勝1敗で一蹴し、将棋界最古のタイトルを初挑戦で獲得した1日には「まだ実感が湧きません」と話したが、2日は「名人という肩書で色紙を揮毫(きごう)した際、これまでと違った緊張感があり、同時に改めて獲得の実感がありました」と、柔らかな笑顔だ。

 その色紙には「温故知新」としたためた。その理由については「昔の棋士の将棋を並べることは今まで少なかったが、少しずつそういったこともやっていきたい。(尊敬する)谷川浩司17世名人が揮毫された言葉なので、そこも意識しました」と明かした。

 名人奪取により、予選に相当するA級順位戦(年間9局)の出場が免除される。今後は対局数が減ることになるが「これまで対局が少ない時に内容的にもいい将棋が指せなかったことがある。そういうことのないように、どう取り組んでいくか考えたい」と表情を引き締めた。新名人に慢心の気配はない。

 今後は棋聖戦、王位戦の防衛シリーズに突入する。ともに相手は進境著しい佐々木大地七段(28)。5日にはベトナムのダナンで自身初の海外対局となる棋聖戦第1局に挑む。

 ≪2冠防衛&王座奪取で8冠全制覇≫
 名人獲得により、8つあるタイトルのうち藤井が手にしていないのは王座のみ。8冠全制覇を達成するには、続く棋聖戦と王位戦の2つのタイトルを防衛した上で、王座戦を奪取しなければならない。王座への挑戦者を決めるトーナメントで藤井は初戦を突破。永瀬拓矢王座への挑戦まであと3勝だ。王座戦5番勝負は9月から。なお棋聖戦5番勝負は5日から、王位戦7番勝負は7月7日から防衛戦が始まる。

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