上沼恵美子 笑福亭仁鶴さんは「マジメ。勉強家。雲の上の人」 バレンタインの“甘い”思い出も披露

[ 2021年12月29日 21:05 ]

上沼恵美子
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 タレントで歌手の上沼恵美子(66)は29日、84歳で8月に亡くなった落語家・笑福亭仁鶴さんのABCラジオ追善特別番組「笑福亭仁鶴 最後の楽書き帖」に出演。仁鶴さんについて「インテリ。寡黙。マジメ。勉強家。雲の上の人。恐れ多くて近づきにくい方でした」と遠い存在だったことを明かした。

 上沼は仁鶴さんが司会を務めていたNHK「バラエティー生活笑百科」で共演。楽屋へあいさつに行くと「あ~、あ~、あ~。はい、はい、はい」とだけ声をかけられたそうで「いい意味でのバリアがあった。それでも温かい声で、きょうも頑張りやということでした」と懐かしんだ。6、7年目頃にバレンタインデーのチョコレートを贈った際に「手紙とチョコの100倍ぐらいのクッキーを頂きました。それが宝物です」と思い出話を披露した。

 また、公私ともに親交の深かった中田カウス(72)も登場。家族ぐるみで欧州旅行に行った際のエピソードを披露した。「ご夫婦とご一緒にミラノ、ジュネーブに行った時のこと。隆子夫人と食堂車へ行ってたら、列車が切り離されて、仁鶴師匠とバラバラになって。すぐに降りてジュネーブへ向かったら、仁鶴師匠が1人で荷物全部を抱えて駅で待っててくれた。ひとこと“ええ加減にしなさい”とだけでした」と苦笑いした。

 ジュネーブでは、ともにファンだった喜劇王のチャールズ・チャップリンの自宅を一緒に訪問したそうで「“チャールズ・チャップリン”と書いたサインをもらいました。師匠に渡したら“君が持ってなさい”と言われた」と明かした。

 放送は仁鶴さんが06年からパーソナリティーを務めていた「仁鶴の楽書き帖」の最終回として放送。今年3月末に、当時静養中の仁鶴さんが復帰するまで、お休みという形がとられていた。冒頭で「仁鶴の落書き帖~。起きてはりますか」との13年12月29日オープニングの仁鶴さんの声でスタート。ゲスト出演した筆頭弟子の上方落語協会会長・笑福亭仁智(69)は「雲の上の存在。まだまだ教えてもらうことがたくさんありました。亡くなって4カ月。もっとエキスを吸収していたらとだんだん思うようになってきました」と亡き師匠の大きさを痛感。さらに、亡くなる2日前に2時間話し込んだ逸話を披露。仁鶴さんはベッドの上だったそうで「師匠は“生きてることに飽きたんや。せやけど、急ブレーキ踏むわけにいかんのや”と。米朝さんや、若い頃の話もしてた」と明かした。

 また、ABCラジオに残る落語「初天神」(1971年1月31日)、「池田の猪買い」(75年11月26日)の2席の音源、「仁鶴・頭のマッサージ」の冒頭部分が流された。さらに仁鶴さんが作詞し、歌った曲「おばちゃんのブルース」(69年)で、仁鶴さんの“美声”も再現された。「初天神」では「お客さんが客席でホントにひっくり返って笑っていた。(70年)万博より、人気があった」と弟子の仁智が仁鶴さんについて明かした。

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2021年12月29日のニュース