安藤美姫 紀平の4回転ジャンプ挑戦に「すごい才能のある選手なので練習していけば確率も上がってくる」

[ 2019年10月28日 14:04 ]

安藤美姫
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 フィギュアスケート元世界女王で、プロスケーターの安藤美姫(31)が28日放送のフジテレビ「とくダネ!」(月~金曜前8・00)に生出演。女子フィギュアスケートの4回転ジャンプについて言及した。

 安藤は女子選手が4回転ジャンプを跳ぶようになった背景について「今の時代、トリプル―トリプルっていうコンビネーションジャンプは、ほぼ全ての選手、トップ以外の選手もやってくるので、その中で勝ち抜くためには、という思考が大きい。それでトリプルアクセルや4回転にチャレンジする女子選手が増えたのかなと思います」と分析した。

 3種類の4回転ジャンプを跳ぶことができるアレクサンドラ・トルソワ(15=ロシア)がトリプルアクセルを跳ばないことには「跳べないのではなくて、4回転の方が確率がいいんだと思います」と言い、「私もそうだったんですけど、アクセルも跳べるんですが、4回転の方が好き、フィーリング、タイミングだったりとかが。もしかしてトルソワ選手もアクセルを跳べるけれども、4回転の方が確率がいいってことで4回転に特化してるんじゃないかと勝手に思っています」と自らの経験を踏まえて話した。

 キャスターの小倉智昭氏(72)が「成長して体が大きくなった時に4回転をそのまま跳べるかなあ、なんて心配もあるんですけど、大体シニアの選手が4回転時代だって言って足を痛めたりする人が多くならないかなってそれが心配」と言うと、「トルソワ選手はもうすでに身長が伸びていまして、紀平選手よりももう高くなって。私、夏にもお会いしたんですけど、その時よりもグンと伸びていて今の技術を保っているっていうのと、あと4回転を回数的にすごく制限して練習されている。それプラス体のメンテナンスもきっとすごくされていると思いますので、そこが調整できればケガにはつながらないジャンプなのでうまく付き合っているのではないかと思います」と解説した。

 また、ロシアに4回転を跳べる選手が多いことに「トリプル―トリプルっていうコンビネーションはもうマスト。それで同じ土俵で戦うにはどこで一歩上に行くかっていうところでトリプルアクセル、4回転。みんな同じコーチの下、小さい頃から競り合っている選手なので、単純に“勝つぞ”という気持ちが大きい。“この選手より私がうまくなる”と切磋琢磨(せっさたくま)するっていうところがすごく大きいと思います」と話した。そして「4回転を跳べるから強いというわけでなくて、ザキトワ選手は4回転もトリプルアクセルもない中、なぜ勝てるかっていうところで、やはり演技構成点のところの評価が高いのと、一つ一つジャンプ以外ステップだったりスピンとかのGOE(出来栄え点)がすごくつくんです」と説明した。

 一方、紀平梨花(17=関大KFSC)の4回転ジャンプについて「すごい才能のある選手なので、このままコツコツ練習していけば4回転の確率も上がってくる。まだちょっと回転が足りないのでそこは微調整をしながら」と言い、「私の意見としては、トルソワ選手のように2種類3種類の4回転をボンってやられると4回転を入れても難しいところはあると思うんですね。ただスケートアメリカでルッツを2本入れたシェルバコワ選手にはまだトリプルアクセル2本で勝てると思います。トータル的に紀平選手の方が洗練されている部分がありますしショートでもトリプルアクセルを跳ぶのは強みではある。でもトルソワ選手に勝とうとするともしかしたら難しいのかな」と自らの見解を示した。

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