関西大学野球リーグ

【近畿学生野球のキーマン】阪南大・広岡主将 首位打者が神宮へのパスポート 「下剋上」を体現する

[ 2023年3月31日 03:35 ]

阪南大・広岡寿将主将

 チームスローガンの「下克上」を体現するには、これ以上ない舞台だ。春季リーグに臨む阪南大・広岡寿将の言葉にも力がこもる。

 「秋は最下位でとても悔しい思いをした。入れ替え戦で勝って、もっと上を目指そうという意識になった」

 2部1位・神戸医療未来大との入れ替え戦では、圧倒的な打棒で存在感を放った。3試合で12打数8安打9打点。負ければ降格の第3戦は5―0の8回にコールド勝ちを決める“サヨナラ3ラン”を放ち、歓喜の輪の中心に座った。

 活躍も一因となり、垣下真吾監督から新チームの主将に任命された。「指名されたら、引き受けるつもりでいました。チームの中心なので身が引き締まる思いです」。高校時代に続く大役に、言葉ではなくプレーでナインを引っ張っていく。

 個人目標は公私ともに慕う先輩超えだ。

 「植上さんを超える打率で首位打者を獲って、神宮に行きたい」

 2学年先輩の植上元寛は、20年秋に打率・484でタイトルを獲得。好打者の先輩も成し遂げられなかった優勝をつかみ、喜びの報告をしたい。

 1メートル85の長身ながら50メートル走6秒2の俊足と遠投100メートルの強肩を誇り、均整の取れたスタイル。練習試合で対戦した元日本ハムで京都先端科学大の中島輝士監督からは、将来性を見込まれて「小新庄」と評された。2月にはチーム3年ぶりの高知キャンプで、志願の早朝練習でバットを振り込んだ。勝負を懸けるシーズン。日本ハムの新庄監督のように、優勝しか目指さない。 (石丸 泰士)

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