関西大学野球リーグ

【関西六大学野球のキーマン】大商大・渡部 3つの大記録に挑む春 5季連続Vへ、打って打って打ちまくる

[ 2024年4月3日 10:00 ]

大商大・渡部聖弥

 見ている景色が一人だけ違う。今秋ドラフト上位候補の外野手、大商大・渡部聖弥(4年)にとっては記録に挑戦する春が始まる。

 「通算安打記録に通算本塁打の記録も更新したい。連続試合安打もある。結果を積み重ねて3つの記録を達成できるようにしたい」

 2年秋に連盟新記録となる1シーズン5本塁打を達成するなど大学3年間で計89安打、7本塁打を積み上げてきた。宇田英樹(龍谷大)のリーグ最多119安打まで30本、佐伯貴弘(大商大)のリーグ最多12本塁打までは5本と、いずれも快挙が射程圏内に入る。最長連続試合安打は今村茂章(大院大)の20試合。連続試合安打は昨秋に「11」でストップしたものの、3つの記録達成も夢ではない。

 「重圧に負けない気持ちの強さは、大学で鍛えられた。あとは自分が持っている力を出すだけだと思います」

 直近10季で優勝8度と常勝を築いてきた。昨年は上田大河(現西武)と高太一(現広島)が並ぶ投手力を武器に春秋連覇。今季は打って変わり強打者がズラリと並ぶ打線を強みとする。渡部も「どのような形になっても切れ目のない打線になるはず」と自信を持ち、自身がその中心となる4番に座る。

 「絶対に打たないといけない場面で一本出せるようにしたい」
 4年前、「ドラ1でプロに行く」と誓って大学に進むと、富山陽一監督から「そのためにはチームの日本一に貢献しなさい」と伝えられた。初となる大学日本一の挑戦権を得るべく、リーグ5季連続優勝しか眼中にない。

 ◇渡部 聖弥(わたなべ・せいや)2002年(平14)8月31日生まれ、広島県府中市出身の21歳。小学1年時に南少年野球クラブで野球を始めて投手など。中学では府中野球クラブ所属。広陵では1年秋に背番号5でベンチ入りし、2年春に選抜出場。大商大では2年秋のリーグ戦でシーズン最多記録となる5本塁打を達成。50メートル走6秒1、遠投110メートル。1メートル77、88キロ。右投げ右打ち。

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