関西大学野球リーグ

【近畿学生野球のキーマン】大阪観光大は左右の中心投手陣の底上げを狙う

[ 2024年4月5日 10:00 ]

先発とロングリリーフでの活躍が期待できる大阪観光大・枡田(左)と守護神の川村

 4年生が柱にならないと勝負にならない。佐藤弘樹監督がキーマンに指名したのは投手キャプテンの枡田直也とセットアッパーの川村梢太。「昨年は先発も抑えもしてくれた竹本(現・BC栃木)がいた。彼の穴は4年生に埋めてもらわなきゃいけない」。昨春3勝、昨秋4勝を挙げた大黒柱・竹本徹が卒業した春は4年生がけん引し、投手陣を底上げする。

 枡田はサイド左腕。ボールの出どころが見づらいモーションから右打者の内角をえぐる。左打者は背中からボールが来るように感じタイミングが合わせづらい。先発の期待はもちろんだが「リリーフでも長いイニングを稼ぐというのが自分の役割」と呼ばれたら、どこでも投げる気概を持つ。左右の違いはあるが「阪神の青柳さんのように変化球で打者をかわせて、三振も取れるようになりたい」と変化球の精度向上に励む。

 川村はセットアッパーとして実績を積んできた。「どんな場面でもしっかり抑えてくれる」と枡田も頼みにする右腕はMAX135キロながら、直球と変化球の切れで勝負する。「僕が投げるのは接戦の時。僕が崩れたら終わっちゃう」と話す川村は、メンタルも屈強だ。「どんな打者でも(打率)3割とかなので、5~6割は打ち取れるわけです。ゾーンで勝負したらいい」。これは川村が経験不足の下級生投手にかける言葉だが、自身のマウンド上での信条でもある。大黒柱が投げても届かなかった頂点。大阪観光大は4年生投手を中心に一丸となって新しい歴史をつくる。 (千田 篤史)

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