阪神・佐藤輝 超低弾道バックスクリーン弾! 右手一本で今永撃ち「放り込んだる、という気持ちで」

[ 2023年5月13日 05:15 ]

セ・リーグ   阪神6―3DeNA ( 2023年5月12日    甲子園 )

<神・D>3回、佐藤輝は本塁打を放つ(撮影・岸 良祐)
Photo By スポニチ

 阪神・佐藤輝の視線の先には日本球界の左腕ではトップに君臨する今永がいた。「放り込んだる、という気持ちで打席に立った。振り負けないように」。この一点に集中力を研ぎ澄ませた。

 3回1死でカウント2―2から7球目。見逃せば低めのボール球だった。147キロ直球を右手一本で払うように捉えた。打球は低く飛び出して加速。浜風も関係ない。5号ソロがバックスクリーンまで届いた。打球速度167キロ、打球角度20度で123メートルも飛んだ。

 「いい当たりを打てたので良かった。日本を代表するいい投手。受け身にならず、しっかり振っていった」

 長打になりやすい打球速度と角度の指標「バレルゾーン」では、打球速度が158キロ以上の場合は「角度26度~30度」が長打が出やすいとされる。20年から阪神選手の本塁打の際に「トラックマン」の計測値が場内表示される本拠地・甲子園では通算15発目で最も低い弾道を描いた。

 1ストライクから2球目の外角高めは左翼ポール際へ大ファウル。追い込まれてからセンター返しの基本を意識し、今永に対して通算17打席目で初本塁打を決めた。過去2年間の対戦成績は打率・214(14打数3安打)。今季初対戦は逆転の起点になった2回の右前打を含む2安打で攻略に貢献した。

 「凄い声援を感じていましたし、甲子園で打てて良かった」

 14日までのDeNA3連戦は女性ファン向けの「TORACO DAY」として開催。登場曲も「TORACO」からの応募で決まり、背番号8と関ジャニ∞の楽曲をかけた「前向きスクリーム!」で打席に入った。「まあ(選曲は)いいんじゃないでしょうか」。まだ2日間を残し、お立ち台では「絶対3連勝します!」と約束した。有言実行なら4月19日以来の単独首位浮上が実現する。(石崎 祥平)

続きを表示

「始球式」特集記事

「落合博満」特集記事

2023年5月13日のニュース