中日・岡林 818打席目でやっとプロ1号! 昨季0発で最多安打の21歳「ゆっくり回るのを堪能した」

[ 2023年5月13日 05:00 ]

セ・リーグ   中日7―1ヤクルト ( 2023年5月12日    神宮 )

<ヤ・中>プロ初本塁打を放った岡林はホームランボールを手に笑顔(撮影・沢田 明徳)
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 中日・岡林は思い切りバットを振り抜いた。初回無死二塁。追い込まれてから高梨の4球目の内角低め直球を完璧に捉え、右翼席へ突き刺した。プロ4年目、通算818打席目で飛び出した待望のプロ1号が3連敗からの脱出へ導く先制の決勝弾にもなった。

 「悪い流れを断ち切ろうと。何とか走者を進めようと引っ張って、最高の結果になりました。本塁打はプロ入り後は練習試合ではあったけど公式戦では初めて。いつも全力で走るので、ゆっくり回るのを堪能しました」

 21歳離れした打撃技術が光る。高卒3年目の昨季は161安打で高卒3年目以内では94年イチロー(オリックス)以来の最多安打を獲得。実は同タイトルが創設された94年以降では初の「0本塁打での最多安打」だった。

 足でも存在感を示した。7回1死から四球で出塁。続く細川への2球目にスタートを切り、50メートル5秒8の快足を飛ばして二盗を決めてリーグトップ5盗塁に伸ばした。守れば初回先頭で浜田の大飛球をフェンスにぶつかりながら好捕し、もり立てた。

 グラウンドを離れれば、いたずら好きで無邪気な21歳。ブライトら先輩でもイジリ倒すのは、いつもの光景だ。敵地でのヒーローインタビューでは精かんな顔つきだった。「一つ一つ借金を減らし、優勝を目指して頑張ります」。次代を担う巧打者が反転攻勢のキーマンだ。(湯澤 涼)

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