オリックスを支える日本一のバックアップ選手たち―小田、佐野皓、宜保、大城らが躍動

[ 2023年5月13日 08:00 ]

オリックス・佐野皓
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 オリックスはリーグ3連覇へ向け順調に勝ち星を伸ばしている。5月12日時点で34試合を終え、20勝14敗、勝率・588の首位。阪急時代の1984年以来39年ぶりとなる両リーグ20勝一番乗りも果たした。

 目立つのは打線の好調ぶりだ。チーム打率・271、131得点は両リーグトップ。8本塁打をマークして得点源だった杉本が5月4日に「左ふくらはぎの軽度筋損傷」で登録抹消となり、攻守の要だった4番の森も10日に「右足部骨挫傷」で戦列を離れたが、勢いは変わらない。主砲不在の影響を感じさせないのは日本一と呼べる優秀なバックアップ選手たちのおかげだ。

 中嶋監督は「控えメンバーがいい準備をしてくれているし、本当にいい競争になっていると思う。本当に何が起こるか分からない、というのが、この先のことだと思うが、そのための準備としては非常にありがたいこと」とベンチメンバーの働きに目を細める。

 特に9日からの楽天3連戦は象徴的なシーンが多かった。9日は今季初スタメンの佐野皓が「9番・中堅」で先発出場し、1点優勢の8回に左翼へ貴重な追加点となる1号ソロ。10日は「9番・遊撃」の宜保が魅せた。1点優勢の2回1死二、三塁から右前適時打を放つと、守備でも好プレーを連発し、4カード連続勝ち越しに貢献した。

 そして、11日は「9番・二塁」で今季初スタメンの大城が6点劣勢の7回に2死二、三塁から左翼線を破る2点二塁打。勝利にこそつながらなかったが、好投を続けていた則本に一太刀浴びせた。

 打席数は少ないが、佐野皓が5割、宜保が・375、大城が・400と高打率をキープ。小田は3度のスタメンでいずれもマルチ安打を記録し、打率・455と絶好調だ。

 「控えの人がみんな状態がいいので。僕もついていけたらと思う」と大城。バックアップメンバーが躍動し、刺激を受けた主力が奮起する好循環。今季のスタメンは34試合で33通り。今年もオリックスは全員野球で勝負する。(記者コラム・中澤 智晴)

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