西武・おかわり キング8号 オリックス・ラオウに並んだ 山川抹消でも4番が存在感

[ 2023年5月13日 05:30 ]

パ・リーグ   西武4-4楽天 ( 2023年5月12日    ベルーナD )

<西・楽>4回、2ランを放つ中村(撮影・白鳥 佳樹)
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 延長12回、4時間20分の死闘の末に今季初の引き分け。勝てなかった。でも、負けなかった。西武の看板を背負う主砲が離脱した窮地で存在感を示したのは、やはり中村だった。

 2―2の4回無死一塁。田中将の144キロ直球を左中間席への一時勝ち越しとなる2ランとした。見逃せばボールだった高め直球に対し、バットのヘッドを立てて上から叩く技ありの一発。オリックス・杉本に並ぶ両リーグトップの8号2ランだ。「(前打者の)外崎が打ってくれた。打てて良かったです」と淡々と振り返ったが、チームにとって、価値のある一発だった。

 負ければ今季ワースト4連敗。さらに11日に「文春オンライン」で女性問題が報じられた主砲の山川が、一夜明けて出場選手登録を抹消されて迎えた試合。ベテランが田中将から通算9本目の一発を放ち、重いムードを振り払った。3、4月は打率・364、7本塁打、14打点で5年ぶりの月間MVPも受賞。山川不在の中、4番に座り続ける男は「本当、結果を残すことだけを考えてやっていました」と言った。

 依然、借金3で4位に低迷しているが、松井監督は「あそこの追加点は非常に大きかったし、高めを仕留める技術は本当に素晴らしい。今日は勝ちに等しい」と絶賛。8月に40歳を迎える男が放った5月初アーチには、反攻への決意がにじんだ。

 ≪楽天・マー君から9本目≫中村(西)が4回に8号2ラン。田中将(楽)からは4月28日に続く今季2本目で通算9本目。個人投手別では金子千尋(日=当時の登録名は弌大)の11本に次ぐ2番目の本数だ。また、今季8本塁打は杉本(オ)に並ぶ両リーグトップタイ、両リーグ最速10号を達成すれば自身初となるがどうか。なお、田中将の個人被本塁打9は自己最多。2番目は3本(7人)で中村にだけ量産を許している。

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