阪神・森下 同学年の戸郷撃ちで、球団新人最速の巨人戦アーチ狙う OP戦で“リハ”はバッチリ

[ 2023年4月11日 05:15 ]

阪神・森下
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 快挙に向けて、阪神・森下がフルスイングを誓った。球団新人初の記録への挑戦だ。2リーグ制以降、シーズン最初の巨人戦で本塁打を放った球団ルーキーはいない。「ミスタータイガース」掛布や現役時代の岡田監督、そして大山や佐藤輝も果たせなかったG戦デビュー弾。扉を開くチャンスは、森下の手の中にある。

 球団新人で最速の巨人戦本塁打をマークしたのは、69年田淵幸一の2試合目。森下はすでに、オープン戦でリハを終えている。3月22日巨人戦(東京D)で左腕・メンデスから左中間スタンドへ豪快な一発。その感触は、しっかり残っている。11日の伝統の一戦第1ラウンドが、猛虎史にその名を刻む舞台になる。

 しかも巨人の予告先発は戸郷。プロでは4年先輩だが、ともに2000年生まれの同学年。意識をしている相手だ。昨年、阪神との仮契約を交わした後にも「同年代で一番活躍しているのが戸郷だと思うので、そこは絶対負けたくない。必ず打っていきたい」とターゲットに挙げていた。巨人ベンチで阪神対策にあたる阿部ヘッド兼バッテリーコーチも中大の大先輩。衝撃デビューに向け、彼我の役者はそろった。

 「(戸郷との)対戦は初めて。同級生なので負けてられないなという思いはある。打っていきたい」と森下は意欲を胸に東京へと移動した。ここまで20打数5安打で打率・250だが、得点圏では7打数3安打、打率・429で5打点と、勝負強さは発揮している。

 8日から2試合、森下をスタメンから外した岡田監督は10日の東上時も「明日や明日」と11日の起用法について明言を避け、当日に決定する方針を示した。続けて「勝つためのメンバーでいかんと。オープン戦ちゃうんやから」とも話した。そのメンバーの中に背番号1の名があれば、「球団初」への夢が広がる。(鈴木 光)

 【データ】○…阪神の新人選手が巨人とのシーズン初戦(1回戦)で本塁打を打てば、2リーグ制以降では初めて。過去最速は69年田淵幸一の2回戦。なお1リーグ時代には全員が新人だったプロ野球初年度の36年を除けば、48年の別当薫が1回戦で打っている。
 ○…プロ初本塁打が巨人戦の阪神新人選手は、近年の17年糸原、19年木浪をはじめ、2リーグ制以降12人。岡田監督も1号は巨人からで、80年5月1日(甲子園)の2回、新浦から3ランを放っている。

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2023年4月11日のニュース