道産子サウスポー阪神・門別が夢見る1軍舞台 2軍調整中の先輩左腕を“教材”に成長中

[ 2023年4月11日 09:00 ]

阪神・門別
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 スポニチでは今月から月1回のペースで、鳴尾浜で牙を研ぐ若虎を取り上げる「2軍リポート」をスタートする。第1回はドラフト2位入団した大型左腕・門別啓人投手(18)。

 北の大地から虎風荘の門を叩いた門別が、順調な道のりを歩んでいる。春季キャンプ中だった2月23日の社会人・エナジック戦で、1回無失点の実戦デビュー。球団高卒新人が2月中に実戦登板したのは、10年秋山以来だった。直近の登板となった1日のジェイプロジェクト戦では、先発して4回1安打無失点。その脳裏に壮大な目標を思い描く高卒ルーキー左腕は、足元を見つめつつ、充実の時を過ごしている。

 「自分の一番いいと思っていた結果が開幕1軍だったので、そこには全然まだまだ。今こうやって2軍で登板できて、順調にきていると思っている。1年通して、どこかで1軍で登板できるように、今できることをしっかりやっていきたい」

 今は故障のため2軍調整中の岩貞、伊藤将を手本とし、目に焼き付ける日々。「キャッチボールを見るだけでもそうですし、ブルペンに入っているのを見させてもらって、すごく勉強になっています」。特に目を奪われたのが、遠投時の姿勢。「遠投が一番分かりやすいんですけど、体の使い方がすごく上手だなと。体がずっと開かないで投げられている。自分に一番足りない部分はそこ」と、先輩左腕の技術を“教材”とし、学び取る。

 入団前から憧れ、話を聞きたい選手として名を挙げた及川からは弟のように接してもらっているという。「先輩の中で一番話させてもらっていて、プライベートでも結構、仲良くしてもらっている。(一緒にいて)楽しいです」。同期で同じ北海道出身のドラフト4位・茨木を含め若手投手陣での切磋琢磨(せっさたくま)も「刺激になっています」。直近の目標とする1軍デビュー、そして近い将来の先発ローテーション入りを掲げる道産子サウスポー。虎に新風を吹き込むべく鍛錬を重ねる。 (阪井 日向)

 ◇門別 啓人(もんべつ・けいと)2004年(平16)7月10日生まれ、北海道日高町出身の18歳。富川小6年時にファイターズJr選出。東海大札幌では1年秋からベンチ入り。3年夏の南北海道大会は4強で甲子園出場なし。22年ドラフト2位で阪神入団。1メートル83、86キロ。左投げ左打ち。

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2023年4月11日のニュース