清原和博氏の長男、慶大・正吾 父の前でうれしいリーグ戦初安打 通算6打席目「うまく芯で捉えられた」

[ 2023年4月11日 05:00 ]

東京六大学春季リーグ戦第1週最終日   慶大1-4法大 ( 2023年4月10日    神宮 )

<法大・慶大>2回、リーグ戦初安打を放つ慶大・清原(撮影・郡司 修)
Photo By スポニチ

 甲子園に続き、神宮で清原が初安打だ。西武、巨人などで通算525本塁打を放った清原和博氏(55)の長男で慶大の正吾内野手(3年)が、法大戦に「7番・一塁」で出場。2回、リーグ戦初安打となる左前打を放った。3月の選抜では弟の慶応(神奈川)の勝児内野手(2年)が甲子園で初安打をマーク。1―4で敗れ法大に勝ち点を許したが、父が見守る前でうれしい初安打となった。

 左足をぐっと踏み込んだ。外角高めに浮いた129キロのチェンジアップ。清原の鋭い当たりは、あっという間に三遊間を抜けた。「うまく芯で捉えられた。ヒットを打てたのはうれしい」。リーグ戦で初めて「H」のランプをともし、一塁上で手を叩いて喜んだ。

 今秋のドラフト1位候補左腕・尾崎(4年)に雪辱を果たした。リーグ戦初めてスタメン出場した8日の開幕戦。尾崎に2打数無安打に抑えられ途中交代していた。「最高の準備をして臨んだ」と2回2死一塁で迎えた第1打席。変化球2球で追い込まれたが「なんとかバットに当ててやろうと、流れを変えるために必ずヒットを」とボールを挟んだ4球目、唯一甘く入った球を逃さなかった。

 背番号は3。「好きな数字で(父の影響も)多少はある」と、父がプロ入りした西武でつけていたのと同じ番号を選んだ。リーグ戦通算6打席目の初安打に、3戦連続で観戦した父も笑みを浮かべて喜んだ。

 支えてくれた両親への感謝の一打だった。昨年末、都内の室内練習場で家族4人で打撃練習を行った。父がトスを上げ、清原と弟・勝児が打ち、母・亜希さん(53)が球拾い。父がバットを振る姿も見た。中高は離れていた野球の道も「この家族に生まれた以上、注目されることは仕方がない。それもプラスに変えていかないと」と、家族への思いも胸に強い覚悟を持って進んでいる。

 初安打は放ったが、満足はできなかった。安打のあとは連続空振り三振で途中交代。「2、3打席目はほんとに悔しい。反省して次に生かせるよう頑張っていきたい」と悔しさをあらわにした。チームも勝ち点を落とす厳しいスタート。「優勝するためにはなんでもする。毎打席、一発勝負だと思って臨んでいる」と前を向いた。(村井 樹)

 ◇清原 正吾(きよはら・しょうご)2002年(平14)8月23日生まれ、東京都出身の20歳。小3から「オール麻布」で野球を始め、中学ではバレーボール部、慶応高ではアメリカンフットボール部に所属。慶大で硬式野球部に入部した。一塁のほか三塁、外野もこなす。弟は慶応高で今春の選抜に出場した勝児。1メートル86、90キロ。右投げ右打ち。

 ≪東京六大学野球でプレーした主なプロ野球選手の2世選手≫ 巨人・長嶋茂雄終身名誉監督の長男・一茂が、立大1年秋から三塁に定着。父(8本)を上回る通算11本塁打を放ち、87年ドラフト1位でヤクルト入り。広島などで監督を務めた古葉竹識氏の三男・隆明は、慶大で4年だった92年秋にベストナイン獲得など、外野手として活躍。リーグ戦通算67安打4本塁打をマーク、卒業後は東京国際大監督などを務めた。ヤクルトなどで監督も務めた野村克也氏の息子・克則(現阪神2軍バッテリーコーチ)は明大2年秋に首位打者、打点王の2冠。3年春に一塁から捕手に転向し、95年ドラフト3位でヤクルト入りした。

続きを表示

この記事のフォト

2023年4月11日のニュース