侍・打でも大谷!あと少しでホームランのフェン直2点二塁打で自ら援護 滑り出し上々2安打2四球2打点

[ 2023年3月10日 05:05 ]

WBC1次ラウンドB組   日本8-1中国 ( 2023年3月9日    東京D )

<日本・中国>4回、適時二塁打を放つ大谷 (撮影・西川 祐介)
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 初めてのWBC。せっかくの夢舞台だから、四球では面白くない。打者・大谷はそんな心境だったろう。

 1―0の4回1死一、三塁。見逃せばボール球、低めの136キロツーシームにバットを出した。打球は左中間フェンス上部に当たる2点二塁打。「あともうちょっとでホームランだったので、もうひと伸びできれば良かったですけど…」と貪欲だった。

 二塁上ではヌートバーのパフォーマンスとして浸透している、こしょうをひく「ペッパーミル」を披露した。2回2死満塁のチャンスでは同じ低めのツーシームで遊ゴロに倒れていたが、2度はやられない。投手・大谷を援護するWBC初安打初打点となった。
 ボールを引きつけて、センターから逆方向へ。花巻東時代から大事にしている感覚だ。強引に引っ張るスイングを繰り返すと、佐々木洋監督から「かかと体重」を指摘され、修正することが日常だった。日の丸を背負っても「基本」は体に染みついている。

 さらなる高みへ。オフから再び長尺バットでのティー打撃をルーティンの一つとして取り入れている。バットを刀のように構え、3歩進んで右足を上げてから強振。その後、通常のバットに持ち替え、再び右足を上げて強振する。日本ハム時代の16年やコロナ禍の影響で60試合制だった20年も長尺バットでのスイングを練習に取り入れていたが、その進化形だ。かねて長尺バットの使用について「順序よく下(半身)から回して、最後にヘッドを走らせる」と狙いを語っていた。下半身が粘ったからこそ、打球はあそこまで伸びた。

 8回には右前打を放ち、初戦の打者・大谷は2安打2四球2打点と上々の滑り出し。10日の韓国との大一番では、DHで打席だけに集中する。「今日の勢いをそのまま試合につなげたいですし、先発ダルビッシュさんなので、なんとか援護できるように、僕自身頑張りたいなと思います」。今日は打者として、全力を尽くす。

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2023年3月10日のニュース