阪神・ミエセス、来日1号 開幕1軍崖っぷちから生き残り!! 岡田監督も困った「決められへんやんか」

[ 2023年3月10日 05:15 ]

オープン戦   阪神5-1オリックス ( 2023年3月9日    京セラD )

<オ・神>6回、ミエセスは2ランを放ち、ベンチのナインとタッチ(撮影・後藤 大輝) 
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 阪神のヨハン・ミエセス外野手(27=レッドソックス傘下)が9日、オリックスとのオープン戦で“来日1号”を含む2安打4打点の大暴れだ。6回1死二塁で左中間席へ。4回2死満塁でも逆転打を右前へ放った。開幕1軍へ崖っ縁の立場。岡田彰布監督(65)は「なかなか決められへん」と脱落寸前から生き残ったことを示唆した。

 ミエセスはフォロースルーでのけ反っていた。変則気味の右横手、比嘉の外角高め142キロを高々と打ち上げると、左中間フェンスを越えた。キャンプ中の紅白戦を含めて実戦8試合24打席目での“来日1号”だ。

 「今やっている、後ろに体重を残すことができた。ここ2試合くらい、調子は上がってきているんだ」

 0―1の4回2死満塁では下手投げに挑戦中の村西から右前へ逆転打。顔が左を向き、打球は右の“あっち向いてホイ”に見えても、裏を返せば取り組んでいる重心が突っ込まず軸足(右足)に乗せられている証だ。

 逆転打の後、守備に就く際にはスタンドからの大きな「ミエセスコール」を初体験。キャッチボールをしていた井上から帽子を取るように言われた。「最初は分からなかったんだ。イノウエはいつもジョークを言うから、またそうなのかなと思って…」。手を振ると大歓声が返ってきて「ちゃんと帽子を取って頭を下げた方が良かったね」と笑った。

 2月26日の日本ハム戦以来、10打席ぶりの安打。同じ外野手のノイジーの実戦復帰が近づく中、開幕ロースターの選考を進める岡田監督は苦笑いした。

 「いつ(降格を)決めようかって思っていたけど、なかなか決められへんやんか。比嘉も村西もちょっと変則のなあ、(21年夏の東京五輪で)青柳から三振したのしか見てないから、アカンとしか思っていなかったんよ」

 つまり“ラストチャンス”での決勝打&2ランで生き残った。応援団から試合前に届いた「応援歌」を31日に同じ京セラドームで響かせる可能性を引き寄せた。(畑野 理之)

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2023年3月10日のニュース