阪神ドラ6・豊田 会心弾のち「足つって」負傷交代 ベンチ前で“虎ポーズ”披露も「ヤバい…って感じ」

[ 2021年12月1日 05:30 ]

第92回都市対抗野球1回戦   日立製作所4-0ヤマハ ( 2021年11月30日    東京D )

<虎報用・阪神><ヤマハ・日立製作所>5回、2ランを放つも、足がつった日立製作所・豊田は痛そうな顔つきでナインの出迎えを受ける(撮影・木村 揚輔)
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 1回戦3試合があり、日立製作所(日立市)は阪神からドラフト6位指名された豊田寛外野手(24)が右越え2ランを放ち、昨年の1回戦で敗れたヤマハ(浜松市)に4―0で快勝した。

 晴れ舞台でいきなり結果を残すあたりが頼もしい。1―0の5回2死三塁。追加点が欲しい場面で、豊田は狙っていた。

 「初球から甘いボールがきたらいこうと思って打席に立っていた。こういう大舞台で打てたのはすごく自信になります」

 右腕・近藤の初球137キロカットボールを一閃(いっせん)。快音を響かせた打球は右翼席に吸い込まれた。昨年も初戦で対戦し、0―9で敗戦を喫したヤマハを突き放す大きな一撃に喜びもひとしお…。かと思いきや、打った瞬間に脱水症状から両足をつった。

 「うれしいというよりヤバい…って感じ。ホームまでたどり着けるか心配でした」

 痛みをこらえながらのダイヤモンド一周。ベンチ前でカメラに向かって「大会前にホームラン打ったら先輩にやれと言われていた」と両手を広げて“虎ポーズ”を決めた後、大事を取って直後の守備から交代となった。

 初回先頭では左腕・九谷から中前打を放ち、2度のけん制をかいくぐって初球から二盗に成功。持ち味である逆方向への長打力と俊足を存分に発揮し、「そこを推して、たぶん阪神さんは獲ってくれたと思う。しっかりアピールしていきたいと思います」とうなずいた。

 東海大相模時代にともに夏の甲子園大会を制覇した吉田凌(オリックス)が日本シリーズで5試合に登板。「同級生として凄く刺激になります。ゆくゆくは自分もああいう舞台で活躍できればいい」。その前に目指すのは日立製作所の一員として戦う最後の大会での日本一だ。「全員優勝しか目標にないと思う。先を見すぎず、目の前の一戦一戦をしっかり戦っていきたい」。創部104年目での初優勝を置き土産に、タテジマに身を包むつもりだ。 (阪井 日向)

 ▼阪神・平塚克洋担当スカウト(内野席で視察)期待通りです。1軍でレギュラーを競える選手と思っている。

 ◇豊田 寛(とよだ・ひろし)1997年(平9)4月28日生まれ、神奈川県出身の24歳。名瀬中では戸塚シニアに所属。東海大相模では中日・小笠原らと2度の甲子園出場を果たし、3年夏は日本一。国際武道大を経て、20年から日立製作所。1メートル77、85キロ。右投げ右打ち。

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