広島に新たな“勝利の方程式”MAX156キロの剛腕左腕!ホワイトソックス傘下3Aターリー獲得を発表

[ 2021年11月10日 05:30 ]

広島が契約合意を発表したニック・ターリー
Photo By ゲッティ=共同

 広島は9日、来季の新外国人選手として前ホワイトソックス傘下のニック・ターリー投手(32)と契約合意に達したと発表した。契約金10万ドル(約1100万円)、年俸65万ドル(約7300万円)プラス出来高払いで背番号は未定。今オフ3人目の助っ人補強で、最速156キロの剛腕左腕。今季は勝ちパターンの継投が固定できなかっただけに、抑えの栗林との「必勝方程式」の形成が期待される。

 今季のチーム防御率3・81は、リーグ5位に低迷した。理由は明白。先発は後半戦から6枚を固定できたのに対し、勝利の方程式は最後まで流動的だった。いかにして抑えの栗林につなぐかという課題は、来季に持ち越したまま。獲得が発表されたターリーは、その勝ち継投の一角として期待されており、球団を通じて「カープや広島のみなさまのためにプレーできる機会をいただけて興奮しています!シーズンが待ちきれません。応援よろしくお願いします」と来日を心待ちにした。

 最速156キロの直球と落差の大きいカーブを軸に、スライダー、チェンジアップも操る救援左腕。ダイナミックな投球フォームで1メートル93の長身から投げ下ろし、今季の3A43試合では43イニング60三振を奪った。今季はメジャー昇格がなかったものの、メジャー通算35試合に登板。松田一宏オーナー代行からは「セットアッパーもいけるかなというイメージ。中継ぎの中では(獲得の)第1候補だった」と高い評価を受けた。

 今季は助っ人の低迷が救援陣の不安定さにつながった。新外国人のバードは登板33試合で防御率4・57と、セットアッパーの座を託すまでは至らず。開幕前、抑えの筆頭候補だったフランスアは、3月に受けた右膝手術の影響もあり登板8試合のみに終わった。球団首脳から新助っ人の持ち味を伝え聞いた佐々岡監督は「見てみないと分からないけど、栗林の前ができるような期待はしたい」とし、栗林とターリーによる必勝継投を理想形として思い描いた。

 今オフは先発要員のアンダーソン、野手のマクブルームと立て続けに契約合意を発表。今回のターリーで新助っ人の補強はいったん終了し、今後に向けての外国人調査に移る見込みだ。バードの来季去就は未定ながら、野手クロン、投手ネバラスカスと今季の新外国人が機能しなかったのは事実。ターリーと栗林がタッグを組むことになれば、来季こそ接戦の試合終盤も安心して見守ることができる。(河合 洋介)

続きを表示

2021年11月10日のニュース