エンゼルス・大谷　MVP満票もある!?最終候補3人に選出　奥田秀樹通信員が迫る投票舞台裏

エンゼルス・大谷
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　大リーグ機構（MLB）は8日（日本時間9日）、今季の各賞最終候補3人を発表。エンゼルスの大谷翔平投手（27）は、順当にア・リーグ最優秀選手（MVP）候補入りした。投打「二刀流」による歴史的活躍で受賞の最有力候補で、満票選出に期待がかかる。受賞すれば、日本選手ではイチロー（マリナーズ）の01年以来20年ぶり2人目。奥田秀樹通信員（58）が、18日（同19日）発表の注目の投票結果の舞台裏に迫った。

　二刀流による歴史的な活躍は、投票した30人の全米野球記者協会（BBWAA）会員の支持を集めたとみられる。大谷とともに最終候補入りした48本で本塁打王のゲレロ、45本塁打のセミエン（ともにブルージェイズ）の2人はもはやライバルとは呼べない。

　ニューヨーク・ポスト紙のベテラン記者ケン・デビッドオフは「大谷は満票でMVPを獲得するだろう」と予測する。ブ軍の地元紙トロント・スターでさえ大谷を大本命とするほどで、BBWAA会員の投票で選出する現行制度となった1931年以来、史上19人目の満票選出も現実味を帯びている。

　投票者は結果発表までどの選手に投票したかを明かしてはならないが、投票基準は説明しても構わない。スポーツ専門局ESPNのジェフ・パッサン記者は「私はチーム成績に関係なく、最も優れた活躍をした選手に投票する。トラウト（エンゼルス）の3度のMVPのうち2度はチームが負け越していた」と説明した。大谷は本塁打でゲレロ、打率、打点でゲレロとセミエンに及ばないが、投打での活躍の価値に揺るぎはない。

　ブックメーカーでも、大谷人気は驚異的だ。米大手の「ベガスインサイダー」は公式サイトで、「―5000」とオッズを予想。100ドル（約1万1300円）を手にするには5000ドル（56万5000円）が必要という意味で、いわゆる「1・02倍」。ゲレロが2番手で「＋1200（＝12倍）」のオッズとなった。もはや、MVP獲得ではなく、得票の内訳が注目となってくる。（奥田秀樹通信員）