日本ハム新庄ビッグボス、清宮に「痩せてみよう」飛距離減「怖い」迷える大砲に「今もそんなに飛んでない」

[ 2021年11月10日 05:30 ]

清宮(右)の脇腹をつかむ新庄監督(撮影・高橋 茂夫)
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 日本ハムの新庄剛志新監督(49)が9日、沖縄・国頭での秋季キャンプで清宮幸太郎内野手(22)にダイエット指令を出した。高校通算111本塁打を誇る体重103キロの巨漢は、飛距離を求めてがっちりした体形を維持してきたが、プロ4年目の今季は初めて1軍出場なし。減量による飛距離低下を心配する期待の大砲に現状打破を訴え、清宮も肉体改造に乗り出す考えを示した。

 伸び悩む大器に、ビッグボスらしい助言だった。打撃練習を終えた清宮から打撃指導を請われた新庄監督。身ぶり手ぶりを交えて指導した後、左脇腹の肉をちょいとつまんだ。

 新庄監督「ちょっとデブじゃね?ちょっと痩せない?」

 飛距離アップを狙って維持してきた体重103キロの体形。新庄監督には「がっちり」ではなく「ぽちゃっとしている」と映った。

 清宮「痩せてしまったら打球が飛ばなくなるのが怖いです」

 新庄監督「いやいやいや、変えないと。今もそんなに打球が飛んでないよ。昔の方がもっと飛んでいた。今はちょっと切れがない気がするから、痩せてみよう」

 イースタン・リーグで本塁打王を獲得したが、初めて1軍出場なしに終わった17年ドラフト1位の長距離砲。「1年間、勉強してきた」と2軍の試合も見ていた新指揮官は、変わる必要性を訴え、最後に「痩せた方がモテるよ」とささやいた。

 清宮は、仙台から東京までの新幹線の約1時間半の間に牛タン弁当7個を平らげた大食漢だ。その情報を聞いた新庄監督は「3個にしてほしい」と要求。清宮も「答えは春のキャンプで。(体重は)戻そうと思えば、すぐに戻せる。(食べる量も)全然調整できる。それが4年やってきた結果だと思うので、間違いない」と覚悟を決めた様子だった。

 体形だけでなく、新庄監督は清宮の弱点を見抜いていた。気になっていたのが股関節の硬さ。「股関節が硬かったらケガをする」が持論で「ノックを受けていて、最後の捕るところでここ(股関節)に柔軟性が全くない感じがした。聞いたら硬い、と」と明かした。清宮も「めちゃくちゃ硬い」と認識しており「もっと重点的にやりたい」と誓った。

 プロ入り当初は線が細かった自身は筋力強化に励み、日米通算225本塁打。今もストイックに体形を維持しているから説得力がある。「ダイエットって、物凄く人間的にも精神的にも鍛えられる」と持論を展開。「みんなも(清宮に)常に“痩せてます?”ってプレッシャーをかけておいて」と報道陣にもチェックを求めた。

 8日のコーチ会議で「選手もコーチも格好いいチームにしたい」と宣言したビッグボス。心身ともに変化を促し、ビッグなバッターを覚醒させる。(東尾 洋樹)

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2021年11月10日のニュース