1点にこだわるソフトバンク・藤本監督“怒” 若手が右打ちもバスターも「あれで失敗しているようでは」

[ 2021年11月10日 05:30 ]

<ソフトバンク秋季キャンプ>藤本監督(左)、長谷川コーチ(右)と話をするリチャード(撮影・中村 達也)
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 藤本ベースボールは1点にこだわる。ソフトバンクは9日、秋季宮崎キャンプで実戦を想定したケース打撃を初めて実施。藤本博史新監督(58)らの指示で(1)無死一塁(2)無死二塁(3)無死一、二塁という3つのケースを想定し打者にはサインが出された。

 中村晃、栗原ら主力組は犠打、進塁打を確実に決めお手本を示した。しかし、若手にはミスが目立った。無死一、二塁でリチャードに右打ちのサインが送られたが、初球の空振りから3球ファウルが続くと新任の長谷川打撃コーチから「リチャード交代」と声が上がった。来季のブレークが期待されている水谷は無死一、二塁からのバスターで2打席連続の併殺打。長谷川コーチは「ジェシー(水谷)終わり。もうないよ」と妥協を許さなかった。

 藤本監督は「あれで失敗しているようでは本番のピッチャーが投げたら、ほぼ失敗」とご立腹だ。今季の1点差ゲームは8勝19敗だっただけに、危機感は強い。勝率・296は12球団ワーストで、Bクラス4位に沈んだ要因になった。

 指揮官が手本として挙げたのがオリックスの打線だ。「チームの作戦、思っていることができている。小技がたけているから優勝できた」と25年ぶりに頂点に立った要因を分析した。来季はその上を行く、1点にこだわり抜く野球でライバルを倒すつもりだ。

 さらに犠打の重要性も説いた指揮官は「バント、エンドラン、右打ちなど得点力が上がるような形のチーム打撃ができれば」と話した。厳しい目で接戦を勝ち抜く打線をつくり上げる。(福井 亮太)

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