ヤクルト データで見る6年ぶりV 史上初の最下位から2度V、初のメジャー経験監督

[ 2021年10月26日 21:30 ]

セ・リーグ   ヤクルト5-1DeNA ( 2021年10月26日    横浜 )

<D・ヤ>優勝し歓喜の輪を作るヤクルトナイン (撮影・光山 貴大)
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 ヤクルトは26日、DeNAに5─1で勝ち、2位・阪神が中日に敗れたため、15年以来、6年ぶり8度目のリーグ優勝を決めた。前年最下位からの優勝は15年ヤクルト自身に次ぎ、のべ8度目で、2度目の達成はヤクルトが史上初となった。ここでは2年連続最下位から復活を遂げた今季の戦いぶりをデータで振り返る。

 ☆史上初の最下位から2度 9月22日に今季113試合目で初の首位を奪い、そのままVゴール。セで100試合目以降に首位初奪取の逆転優勝は08年巨人に次ぎ2球団目になった。また、優勝ながら2位・阪神の77勝よりも少ない73勝。セで下位球団より少ない勝利数でのVは86年広島以来5球団目だ。さらに、前年最下位からの優勝は15年ヤクルト自身に次ぎ延べ8球団目で2度目の達成はヤクルトが初めて。

 ☆初のメジャー経験者 高津監督は現役時に主に抑えで活躍し日米通算313Sを記録。ヤクルトの歴代優勝監督を見ると広岡(内野)、野村(捕手)、若松(外野)、真中(外野)とすべて野手で、投手出身では球団初の胴上げ。また、球界で現役時に抑えとして通算50S以上を挙げた監督は5人目で優勝は初。メジャー出場歴のある日本人監督では初の胴上げにもなった。

 ☆60試合トリオの奮闘 セ新記録の149H、今季両リーグ最多の44Sを挙げたリリーフ陣の活躍が光った。なかでも、72試合でプロ野球新記録の50Hを挙げた清水、63試合で7勝28Hの今野、66試合で31Sのマクガフがフル回転で継投策を支えた。その結果、先取点試合の勝率は昨季の・587(セ最低)からセ2位の・754まで上昇。また、チームの73勝と18分けを合わせた計91試合のうち85%に当たる77試合に3人のいずれかが登板。鉄腕トリオの存在なしにV奪回はなかった。

 ☆初の3割、規定到達投手なし 打線は打率・283の村上を筆頭に6人が規定打席に到達とレギュラー陣がほぼ固定された。加えて代打率・256はセ最高と控えも充実。川端が07年真中(ヤ=31安打)に次ぐ歴代2位の代打安打30本を放つなど、先発、控えがバランス良く活躍した。もっとも、規定打席での打率3割打者と、投手の規定投球回到達者がいない。優勝しながら両方とも不在のままだと史上初になる。

 ☆若き4番がけん引 12球団最多の617得点を叩き出した打線の中心は39本塁打、112打点の村上、34本塁打、101打点の山田による100打点コンビだ。両者の無走者→有走者の打率は、村上が・250→・320、山田が・238→・313と、ともに好機で頼もしく、村上は殊勲安打をセ最多の32本も放った。また、村上は2年連続の全試合先発4番出場も視野。全試合先発4番で優勝に貢献となれば18年山川(西)以来両リーグ11人目だが、21歳の村上は62年張本(東映)の22歳を抜く最年少。かつてない若さで全試合4番の重責を果たし優勝の立役者になった。

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