斎藤隆氏はどう見る? 大谷がこだわっているのは103年ぶりの記録よりも二刀流全う

[ 2021年9月17日 18:26 ]

ア・リーグ   エンゼルス9―3ホワイトソックス ( 2021年9月17日    シカゴ )

エンゼルス・大谷(撮影・沢田 明徳)
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 【斎藤隆の目】エンゼルス・大谷の症状について、球団の説明は「右腕の張り」だけで、程度や箇所が分からないので、どのぐらいで回復できるかは軽々に言えない。張りや痛みが右腕の内側なら、じん帯に影響する可能性もあるので、慎重にならざるを得ない。いずれにせよ、球団としては無理をさせたくないと考えるのが当然だ。打者としての出場は可能で、専念した方が本塁打王争いにも集中できる。

 今季、投手として復活したとはいえ、トミー・ジョン手術からの復帰1年目。無理をさせてじん帯にダメージが及び、来季の開幕が遅れるという最悪の事態だけは避けたい。ましてや、チームはプレーオフ進出の可能性が絶望的で、雰囲気がいいとは言えない。どのチームでもそうだが、この時期になると、来季のことを考えて休養する選手もいれば、クラブハウスでシーズン後に自宅に帰る飛行機の手配をしている選手もいる。大谷は必死にモチベーションを高めているが、あと1勝は簡単ではない。

 私は、投げられる状態に戻るならば、間隔を空けてもいいので、1試合でも投げてほしいと思う。おそらく、大谷は「2桁本塁打」と合わせて103年ぶりの大記録となる「10勝」という数字よりも、二刀流でシーズンを完了することにこだわっているのではないかと思う。メジャー移籍後、ケガもあり、一度もできていない。最後まで投手と打者をやり通すことで、二刀流の価値を証明し、同時に来季の課題や今後の進む道が見えてくる。その感覚は二刀流をやったものにしか分からない。

 あとは球団やドクターが大谷の思いをどう受け止めるか。エンゼルスにとっては難しい判断を迫られることになる。(前パドレス球団アドバイザー)

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