北海・木村&大津のバッテリーがプロ志望届提出 10.11ドラフト、複数同時指名なら同校初

[ 2021年9月11日 05:30 ]

プロ志望届を提出した北海の木村(後)と大津は吉報を待つ(撮影・石川加奈子)
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 北海高の木村大成投手(3年)と大津綾也捕手(3年)が10日、北海道高野連にプロ志望届を提出した。最速150キロ左腕と捕手歴1年のバッテリーは、苦い敗戦を糧に成長し、2度の甲子園出場を果たした。来月11日のドラフト会議では、同校から初となる複数同時指名を熱望している。 

 大安を選んで提出した2人は、希望に胸を膨らませた。最速150キロの直球と鋭いスライダーを武器にする木村は「楽しみな気持ちが大きい。球界を代表する投手になりたい」と笑顔。今春のセンバツで評価の高さを知ってプロへの挑戦を決めた大津も「ワクワクでいっぱい」と続いた。

 ともに小学生の頃からプロを夢見てきた。順調に道内No・1左腕に成長した木村に対し、入学当初は遊撃手でプロを目指した大津は挫折の連続。2年夏の大会前に、フットワークと肩の強さを買われて捕手に転向した。

 「消える」と驚いた木村のスライダーを止めるため、北海時代に巨人・鍵谷とバッテリーを組んでいた立島達直部長(31)からマンツーマン指導を受け、毎日体中あざだらけにして、ボールを受け続けた。「木村がいたから成長できた。入学時は夢だったプロ入りが、今は活躍するという目標に変わった」と能力を引き上げてくれた左腕に感謝する。

 木村にとっても、大津は欠かせぬ存在だ。昨夏の南北海道大会の札幌大谷戦でサヨナラ捕逸で敗れた試合が今も脳裏に焼き付いている。「バッテリーミスで3年生の夏を終わらせたことが、2人を大きく成長させてくれた」と振り返る。

 北海からの複数同時指名となれば初めて。木村は「同じ舞台でまたバッテリーを組みたいとも思うし、対戦もしてみたい」と実現を熱望した。球団も順位も関係ない。「どこでも何位でも」と木村が言えば、大津は「育成でも」とうなずいた。

 直筆サインを机に書き残して野球部の下宿を出た木村は「1回は投げてみたい」と、北広島市の自宅から徒歩10分の距離にある23年開業の日本ハムの新球場に思いを寄せる。田中賢介氏に憧れてプロを目指した大津も「日本ハムでプレーできれば」とささやかな願望を口にした。それぞれの夢を胸に秘め、ドラフト当日を待つ。

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