阪神・秋山 スーパーアッキャマン降臨!EXILEパワーで8回3安打1失点!交流戦初星導いた

[ 2021年5月27日 05:30 ]

交流戦   阪神3-2ロッテ ( 2021年5月26日    甲子園 )

<神・ロ>8回、井上を遊ゴロ併殺に仕留めてガッツポーズの秋山(撮影・北條 貴史)
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 阪神・秋山拓巳投手(30)が26日のロッテ戦で26日ぶり4勝目を挙げた。8回を3安打1失点の快投。先発ローテーションの再編や雨の影響で今月やっと2度目の登板を迎えた悔しさをぶつけた。チームは5月は連敗が一度もなく、3、4月に続く勝ち越しを決定。日本では24年ぶりにスーパームーンと皆既月食が重なった夜、今季最多の貯金16へ一日で戻した。

 聖地を明るく照らす快投だった。積み重ねたアウトとスコアボードに刻まれる0が、その証。秋山の躍動感は回を追うごとに増した。

 「全体的にカーブとフォークが良かったですし。自信を持ってピッチングができた」

 強力打線を完全に手玉に取った。立ち上がりこそシュート回転が目立ったものの、腕を振るごとに修正。伸びのある直球を主体に、カーブ、カットボール、フォークをバランス良く織りまぜ、2回1死一塁から18人連続アウトで出塁すら許さなかった。

 2回に浴びた1本も中野とサンズの間に落ちる不運な当たり。8回1死から“初安打”となる角中の二塁打でピンチを背負い、藤岡の適時打で初めての失点も慌てない。前夜、逆転を食らった8回を投げ抜き、スアレスに直接バトンを渡した。

 「負の連鎖にならないように気をつけた」

 先発ローテーション再編や雨天の影響で、この夜が5月2度目の登板。2軍での登板を経るなど、難しい調整を強いられたことはもちろん、何よりも主戦投手として悔しさも募ったはずだ。気持ちをぶつけるマウンドで意地を見せつけた力投に矢野監督も「嫌な負け方した後に、ここまでしっかり投げて、リズムをつくってくれたのは、1勝よりも大きな価値がある」と称えた。

 21日にはEXILEのATSUSHIから10勝をノルマに来季の登場曲の楽曲提供を約束された。前回登板から打席での登場曲をEXILEの「もっと強く」に変更。3、5回は2打席連続で犠打に成功し、いずれも得点につながるなど“BGM”も力をくれた。

 無四球で投げ抜き、武器である制球力は健在。5試合にまたいだ27回1/3連続で与四死球がなく、17年に記録した自己最長29回の更新も見えてきた。

 「チームは優勝に向かって一戦一戦頑張っているので、しっかりそのピースになれるように、次回も頑張っていきたい」

 皆既月食とスーパームーンが重なった夜だった。天を見上げる人が多かった中、甲子園に詰めかけたファンがくぎ付けになったのはマウンドの背番号46。月にも勝る輝きだった。(遠藤 礼)

 《与四球率ただ1人の1未満》秋山(神)が8回を無四死球、1失点で4勝目。4月15日広島戦の6回から27回1/3を連続無四死球で、17年にマークした自己最長の29回に迫る。13日以来の規定投球回に到達し、9イニングあたりの与四球数を示す与四球率は0・99。両リーグ唯一の1未満という抜群の制球力を誇る。

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